コラム

2022/07/29

値段の高いお花?高貴な胡蝶蘭の楽しみ方と贈り方

胡蝶蘭(こちょうらん)は多くのギフトシーンで用いられる花です。
胡蝶蘭は値段が高く、高級なお花なのでギフトに好まれるというイメージがあるかと思います。一つにはそれもありますが、胡蝶蘭がギフトシーンで好まれているのには他にも理由があるのです。

胡蝶蘭はもともと亜熱帯地方の植物で強く、そして大変長生きです。
その上、花も上品で優美。花言葉もおめでたい素敵な意味が多く含まれているため、贈り物として必要なすべての要素がそろった、大変ギフト向きなお花なのです。

今回は、ギフトシーンでよく贈られる胡蝶蘭の楽しみ方と贈り方、気になる値段を合わせて紹介します。
胡蝶蘭をこれから送ろうと考えている人、もらった胡蝶蘭をどうしようと考えている人はぜひ参考にしてください。

種類や色、サイズに値段相場など「胡蝶蘭」の基本情報

種類や色、サイズに値段相場など「胡蝶蘭」の基本情報

胡蝶蘭は、開店祝いや結婚祝いなどのお祝い事や、お葬式に故人に感謝の意をこめて贈る枕花や仏花として多くの場面で活躍しています。

胡蝶蘭の歴史と名前

胡蝶蘭の原種は、亜熱帯地方の高温多湿の環境で他の木に絡みつくように成長する寄生植物でした。
日本では手をかけて品種改良することで、ほとんど手をかけずに花を長く楽しめるようになり、手入れをすることで10年以上も長く生きられるほど長寿の植物となりました。

胡蝶蘭は、花の形が蝶がひらひら舞うように見えることに由来して名付けられました。その姿は日本人にとても好まれ、冠婚葬祭やお祝い、記念日などの多くの場面で使われるようになったといわれています。

胡蝶蘭の縁起のいい花言葉

胡蝶蘭が持つ花言葉は、「幸せが飛んでくる」「純粋な愛」などです。
この縁起の良い花言葉と蝶のような花の形が見る人に元気を与えてくれます。

また、胡蝶蘭の学名「ファレノプシスアフロディーテ( Phalaenopsis aphrodite)」の由来は、愛の女神アフロディーテにちなんでいます。
愛に関する花言葉を多く持つ胡蝶蘭は、自分の気持ちをこめることができ大切な人への愛のメッセージを運んでくれるのです。

胡蝶蘭の種類・色

胡蝶蘭の種類・色

胡蝶蘭にはさまざまな色があります。
代表的な胡蝶蘭はやはり「白」。白い胡蝶蘭は、どんな場面で送るときにも失礼のない贈り物として喜ばれます。
また、白い胡蝶蘭は葬儀などの弔事にも供えて失礼の無い花です。

ほかにもピンクや黄色など色のついた胡蝶蘭はより豪華な印象があり、それぞれに適したシーンがあります。

ピンクの胡蝶蘭は母の日に感謝の気持ちを込めて贈るときに使われたり、夫婦の記念日にも適しています。

黄色の胡蝶蘭は「金運」や「幸福」が舞い込むようにと商売繁盛の意味を込めて開店祝いなどで贈られる事が多く、「還暦」や「喜寿」などの長寿祝いにも贈られます。

胡蝶蘭の大きさと値段相場

胡蝶蘭のサイズを表す項目は3つあります。
1つ目は、胡蝶蘭の花のサイズを表す「大輪」「中輪(ミディアム・ミディ)」「小輪(ミニ・マイクロ)」。
2つ目は、胡蝶蘭の本数を表す「3本立ち」「5本立ち」「7本立ち」など。
3つ目は、胡蝶蘭の花の数を表す「輪数」です。

1つ目の花のサイズには3種類のサイズがあります。

■大輪
花の大きさが10〜15cmのものを「大輪」といって最も豪華な胡蝶蘭です。大輪の胡蝶蘭の鉢は、30,000円以上のものが多く、大きい花はとても見ごたえがあり相手の立場を引きたたせてくれます。
大輪の胡蝶蘭は大きな会社の立場のある人に社員一同として贈ったりする用途が多く、大きな胡蝶蘭は、広いロビーがあればインテリアとしても長く楽しめるでしょう。

■中輪(ミディ)
花の大きさが少し小さくなり6~9cmの胡蝶蘭は、中輪もしくはミディアム(ミディ)といいます。
ミディアムは高さ50cm✕横幅30cmが標準のサイズで、比較的過程で育てやすいサイズです。
値段は10,000円~30,000円程の幅があります。個人での開店祝いや冠婚葬祭での用途が多いのはミディサイズでしょう。

■小輪(ミニ・マイクロ)
花の大きさが2~4cmの胡蝶蘭は、ミニ胡蝶蘭に分類されます。
ミニサイズは胡蝶蘭の中でも小さい部類で、家の中でも置き場所に困ることはないでしょう。
更に小さなマイクロ胡蝶蘭ではデスクの上などでも、どこにでも置ける気軽な贈り物として人気です。

胡蝶蘭の本数は、3・5・7と縁起の良い奇数で揃えられており、お花の輪数も胡蝶蘭の本数も多ければ多いほど、お値段は高くなります。

胡蝶蘭を値段以上に長く楽しむ育て方

胡蝶蘭を値段以上に長く楽しむ育て方

胡蝶蘭を長く楽しむためには、室内で管理をするようにしましょう。
胡蝶蘭は、強い植物ですが、寒さには弱く、また、直射日光に当たると葉っぱが焼けてしまうことがあります。レースカーテンなどで直に日が当たらないようにして、風通しの良い窓辺において育ててください。

水やりは、あげすぎないことがポイントです。水を上げすぎてしまうと根っこがくさり、病気になってしまいます。多少表面の土が乾燥しているぐらいが胡蝶蘭にとっては最も適した状態です。

胡蝶蘭の寿命

胡蝶蘭の寿命は、平均的な花の寿命よりもかなり長いことが特徴です。通常の鉢植えなら最低でも1か月以上は花を楽しめます。気温や湿度の管理を適切に行えば、3か月以上は花を楽しめるでしょう。

鉢植えでは10年以上育てることもできますし、野生の胡蝶蘭では50年以上も生き続けている場合もあります。
胡蝶蘭の原種はかなり過酷な環境で育っていて、高地や乾季のある場所に自生しているものもあります。

基本のお手入れ

胡蝶蘭をもらって花が終わったからといって、胡蝶蘭が枯れてしまったわけではありません。胡蝶蘭は手入れ次第で、何度でも花を咲かせられるのです。
咲き終わった胡蝶蘭は、風通しの良い明るい室内に置きましょう。直射日光を避けて適度な湿度があれば、数か月後にもう一度花を咲かせられます。

植え替え

胡蝶蘭の植え替えに適した時期は、4月の気温が上昇し始める頃から6月ごろがおすすめ。植え替えは、花が咲き終わって落ち着いた状態の時に行います。花が咲いているときに植え替えを行うと、土壌の環境が変わって花が咲かなくなることがあるからです。

植え替えの前には、水やりを減らし根っこに負担がないようにします。
黒くなったりした部分は病気の可能性があるので、ハサミやカッターで切り落としましょう。
古い土がついたままだと、新しい土から栄養を十分に吸収できなかったりする恐れがあるので古い土は必ず落とします。
植え替えた直後は、根っこが疲れているのでしばらく様子を見てから水をあげましょう。

正しく育てて何度も楽しむ

胡蝶蘭は、正しく育てることで何度も楽しめる花です。花の形の美しさもありますが、その生命力にはきっと驚かされることでしょう。
胡蝶蘭を大きくしたい場合は、植え替えの時の鉢の大きさを一回り大きくすることでサイズアップを狙えます。

また、胡蝶蘭を増やしたいときには株分けを行いましょう。株分けして支柱を工夫すればオリジナルの胡蝶蘭を仕立てられます。
正しく育てることで、多くの楽しみ方ができますよ。

値段が決め手!胡蝶蘭ギフトを選ぶポイント

値段が決め手!胡蝶蘭ギフトを選ぶポイント

胡蝶蘭のギフトを贈る時には、値段は重要な要素です。
胡蝶蘭は、花の大きさ、仕立て本数、花の数、色、品種によって値段が変わります。
値段が高い方が「良い」もののように思えますが、「良い」かどうかを決めるのはお店でもあなたでも無く、胡蝶蘭を受け取った方です。

豪華で高価な胡蝶蘭でも、大きすぎて置き場所に困るようでは「良い」とは思われないでしょう。
渡す相手によって喜んでもらえる大きさもあるので、相手のことを考えて選んでください。

胡蝶蘭の相場

ビジネスの贈り物や、弔事のお供えとしてよく使われるのは、大輪またはミディアムサイズの胡蝶蘭です。大輪の場合は、10,000円~40,000円。
花の本数によって値段が異なるため値段の幅が広く、高価格のものになると「大輪3本立ち48輪」というような豪華なものもあります。
このような花が多い胡蝶蘭は、5本立ちと比較しても見劣りしないためビジネスのシーンで贈られる事が多いです。

ミディサイズの胡蝶蘭は、8,000円~20,000円程度が相場です。大輪と比べるとサイズも価格もお手頃感が出てきます。
相手に気を使わせたくないような場合には、このサイズが最も好まれています。

小輪のミニ・マイクロサイズの胡蝶蘭は、手軽さが魅力の胡蝶蘭です。
1本からの商品もあり、1500円~10,000円で購入できるのでギフトとしてだけでなく観賞用として自分のために買う人もいます。
仏壇やお墓詣りにも供えられるサイズなので、仏花として用いてもいいですね。
価格変動が少なく、気に入った品種を見つけやすいので胡蝶蘭を育ててみようと思う人はぜひ探してみてください。

胡蝶蘭を贈るシーン

胡蝶蘭は贈るシーンが多いお花ですが、具体的にはどんなときに贈られる事が多いのでしょうか?

事務所や店舗の開業のお祝い
クリニックなど開院のお祝い
店舗や事務所の移転のお祝い
取引先の役員など昇進や就任のお祝い
選挙での当選のお祝い
誕生日や長寿祝いなどの記念日のお祝い
お葬式や法事などのお供え

胡蝶蘭は葬儀などのお供えにも

胡蝶蘭のギフトはお祝いのシーンだけでなく、葬儀やお悔みのシーンでもふさわしい花です。
人が亡くなった葬儀の前後では、家族親族一同は手続きや届け出などでいろいろと忙しいため、なかなか気持ちにゆとりがありません。そんな時でも胡蝶蘭を見ることで、ふと張りつめていた気持ちが和らぐことでしょう。

胡蝶蘭は長生きで手間がかからない上に、ほかの花に比べて香りが少ないこともお悔やみのシーンに適しています。
お通夜や葬儀などでは線香や香などさまざまな香りがします。多くの匂いが混ざってしまわないお花としても最適なのです。

値段と利便性で選ぶならネット通販で

胡蝶蘭を選ぶときには、値段と利便性を考えてネット通販での購入がおすすめです。
お花屋さんの空いている時間を気にせずに注文できて、持ち帰りや贈り先への配達の心配もいりません。

花の購入に慣れていない人でも、多くの情報が手に入るため気に入った胡蝶蘭を選べるでしょう。

まとめ

本記事では、胡蝶蘭について値段を中心にご説明してまいりました。

胡蝶蘭は、花の数や大きさ、仕立ての本数などによって値段が変わり、その印象も大きく異なります。
大きさにより適切なシーンも異なり、大きい胡蝶蘭は見栄えもして華やかですが、相手によっては負担に感じてしまうこともある点に気をつけましょう。

胡蝶蘭は贈り物やお供えに適したお花です。
どちらの場合も、贈られる方への配慮が一番大切。大きければ良い、高ければ良いということではありません。