「胡蝶蘭をもらってしばらく経つけれど植え替えた方がいいの?」、「胡蝶蘭の植え替えは大変そう」そんな胡蝶蘭のお世話に関するお悩みは実は結構多いのです。
お祝いなどでもらった胡蝶蘭、せっかくなら長く楽しみたいですよね。
胡蝶蘭は3年以上植え替えをしていない場合は、植え替えの時期が来ているかもしれません。
時期だけでなく、根の状態や胡蝶蘭の生育状態によって植え替えが必要な場合もあります。
また、胡蝶蘭は花が咲き終わってから植え替えるというようなお手入れに関するいくつかのポイントがあります。
この記事では、胡蝶蘭を植え替えるべき時期や植え替え方法、必要な道具をご紹介します。
大変そうな胡蝶蘭の植え替えですが、ポイントを押さえることで簡単に出来るようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
胡蝶蘭はお祝いの場にふさわしい花
胡蝶蘭は、チョウの羽のような花びらが特徴的なお花です。
豪華な見た目や「幸運が飛んでくる」という魅力的な花言葉から、胡蝶蘭は開業や開店などのお祝い事でも、結婚式やアートの個展開催などでもよく贈られています。
胡蝶蘭の植え替えを行うべきシーン
胡蝶蘭を長く楽しむためには定期的な植え替えが必要です。
植え替えたほうが良いのは次のようなときです。
埋め込み資材や花の根元が腐敗している
3年以上植え替えていない
花が鉢に収まりきっていない
基本的には花が咲き終わったタイミングで行うと良いでしょう。
埋め込み資材や胡蝶蘭の状態を見ながら、植え替えを行うべきか判断することが大切です。
胡蝶蘭の植え替えに適した時期
胡蝶蘭の植え替えに適しているのは、4月〜6月の暖かい季節で、理想的には花が咲き終わったタイミングで行います。
花が咲く前に植え替えを行うと、土壌の環境が変わって花が咲かなくなる可能性があります。
ただし、胡蝶蘭が病気で弱っていたり、埋め込み資材にカビがあったりするなど状態が悪いときには、時期を待たずに植え替えを行なった方が良いでしょう。
その際は、なるべく根に負担をかけないよう、暖かい環境で管理したり、水やりを少なくしたりなどの工夫が必要です。
胡蝶蘭の植え替えに必要になるもの
胡蝶蘭の植え替えに必要になるものをご紹介します。
基本的には以下の道具と資材は必須です。
- 埋め込み材(水苔もしくはバーク)
- 鉢(バークの場合はポリポット鉢、水苔の場合は素焼き鉢)
- 園芸用ハサミ
- ライター(消毒に使用)
- 鉢底ネット(虫の侵入を防ぐ)
まず、胡蝶蘭は土には植えません。自然界でも他の植物の幹などで着生して生きている為、土に植えることはできません。
ですので、胡蝶蘭の植え替えでは植え込み材を使います。胡蝶蘭の埋め込み材は、水苔やバークが良く使用されます。水苔は保水力が高いため、水や肥料をバークよりも長く保てます。水はけの良いバークは胡蝶蘭の本来の生育環境と似ているため、成長が早い傾向にあります。
鉢は埋め込み材の特徴に合わせて選びましょう。水はけの良いバークは、鉢の中に水を保てるポリポット鉢、保水力の高い水苔の場合は、水はけの良い素焼き鉢がおすすめです。いずれも水分調節が上手にできるものを選ぶことがポイントです。
園芸用ハサミはライターで炙り消毒しておきます。
鉢底ネットは、なめくじなどの害虫の侵入を防ぐために用意しましょう。
胡蝶蘭の植え替え方法
ここからは、胡蝶蘭の植え替え方法を説明していきます。
大まかな手順としては次の5ステップです。
- 花茎をはさみで切る
- 根元を鉢から取り出す
- 古い埋め込み材を落とす
- 湿らせた水苔を根に巻きつける
- 鉢に入れる
胡蝶蘭の株を新しい環境で栽培する場合、水やりは、植え替え直後だと根が弱っている可能性があるため後日行います。
植え替え後の胡蝶蘭を元気に育てるためのコツ
植え替え直後の胡蝶蘭は、環境が変わり繊細な状態です。
水やりのタイミングや置き場所など、元気に育てるためのコツを確認しておきましょう。
水やり
水やりは、植え替えの1週間後くらいから行います。植え替え直後に水を与えると、根に負担がかかり根腐れをおこす可能性があるため注意が必要です。そのあとは、水苔やバークが乾いたときのみ水やりをしましょう。
置き場所
胡蝶蘭は、もともと亜熱帯地域で自生する植物です。そのため、暖かい場所を好み適度な湿度が必要です。
胡蝶蘭の置き場所は、直射日光が当たらないなるべく暖かいところにすると良いでしょう。
仕事でも個人でも贈れる胡蝶蘭は20,000円から30,000円が相場
胡蝶蘭は個人で自宅用に楽しむ他にも、ギフトにもふさわしい華やかな花です。
ビジネスでよく用いられる大輪の胡蝶蘭の相場は、20,000円から30,000円といわれています。大輪の胡蝶蘭はゴージャスなので、開店祝いなどで贈るとお祝いの気持ちを伝えられます。
また、胡蝶蘭は親族の結婚式など個人から贈られることも多くあります。個人で贈る場合は大げさすぎない中輪(ミディ)の胡蝶蘭がよく選ばれています。
胡蝶蘭は色ごとの違いを知って選ぼう
胡蝶蘭の色は、大きく分けると「白」「ピンク」「白赤」「黄色」に分けられます。
白い胡蝶蘭
白い胡蝶蘭の花言葉は、「純潔」や「清純」。一番人気のある色でビジネスシーンや開店祝い、結婚祝いなどに多く用いられます。どのようなお祝いの場面にも適した定番の色です。
ピンクの胡蝶蘭
ピンクの胡蝶蘭の花言葉は「あなたを愛しています」とロマンチックです。女性に人気の高い色で、男性からのギフトで贈られることの多い色です。
また、近年では母の日のプレゼントとしても人気が高まっています。
白赤・黄色の胡蝶蘭に色固有の花言葉はない
白赤と黄色の胡蝶蘭は特に決まった花言葉はないですがどちらも人気の高い色です。
白赤は配色が紅白に似ていることから、就任祝いなどのおめでたいシーンに多く用いられています。
黄色の胡蝶蘭は、商売繁盛を祈念して開業・開店祝いに贈るのにぴったりな華やかな色です。
色ごとに花言葉やふさわしいとされるシーンが異なるため、違いを知った上で贈ると良いでしょう。
まとめ
胡蝶蘭の植え替え方法や必要な道具などを解説しました。
胡蝶蘭を3年以上植え替えしていない場合や、現在の胡蝶蘭の様子がいつもと少しでも様子が違うようなら、植え替えを検討してみても良いかもしれません。
水苔やバークなど、一般的な植物とは異なる用土が必要ですが、ポイントを押さえることで簡単に植え替えが可能です。
胡蝶蘭は、定期的に植え替えなどの手入れをすることで、長く花を咲かせる事ができます。
適切な植え替えを行い、美しい花を楽しんでください。