さまざまなシーンでのお祝いの贈り物として安定した人気の「胡蝶蘭(こちょうらん)」
蝶々のようにひらひらとした可憐な姿が魅力です。
お祝いの贈り物として人気のある胡蝶蘭ですが、栽培に手間がかかるためお花としては非常に高価な部類。
せっかくいただいた胡蝶蘭を大切に育ててみましょう!
もらった後の育てる楽しみ方を知ることで、胡蝶蘭にもっと愛着がわいてきます。胡蝶蘭は、もらった時の花を楽しむだけでなく、管理をきちんとしていれば、二度も三度も花を楽しむことができます。温度と水の管理がしっかりしていれば、長ければ十年以上長生きすることもあります。
今回は、初心者でもできる胡蝶蘭の正しい育て方をご紹介します。育てていくうちに、胡蝶蘭の優雅な姿は、育てる手間があってこそだと感じることでしょう。ぜひ挑戦してみてください。
胡蝶蘭はお祝いの贈り物として人気の花!育て方も大事に
胡蝶蘭の人気の秘密は、その麗しい姿と花言葉です。胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」という縁起の良い花言葉を持つので、新しい門出にぴったりです!
ですので、胡蝶蘭はお祝いの贈り物に使われることが多く、長寿祝いや開店祝い、結婚のお祝いなどで定番の人気があります。また、葬儀の仏花としてもたむけられるお花でもあるのです。
つまり、胡蝶蘭は人生の節目で気持ちを伝える花として親しまれているということですね。
こういったお祝いでいただいた胡蝶蘭は、枯らさずにきちんと大切に育ててあげましょう。
胡蝶蘭の育て方のポイント1「適切な場所に置く」
胡蝶蘭は、適切な場所に置くことで長く楽しめます。環境によっては花も咲き始めから1ヶ月以上持つ場合もあります。
ここからは、胡蝶蘭にとって居心地の良い置き場を説明します。
基本的に屋内に置く
胡蝶蘭は基本的に温度を保ちやすい室内に置きましょう。胡蝶蘭にとって、ベストな温度は15度から25度と言われていますので、温度管理がしやすい室内が都合が良いのです。
また、屋内に置くことで虫害のリスクも避けられます。
胡蝶蘭には、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシが葉っぱに付きやすく、鉢の下からナメクジが入り込むのも防げます。
直射日光が当たらない場所に置く
胡蝶蘭は、室内の直射日光が当たらない場所がおすすめです。
直射日光が当たると葉焼けを起こしてしまい葉っぱが黒くなってしまいます。
ただし、直射日光が当たらないようにと完全に光のない場所に置くのは危険です。光がある程度ないと光合成ができず葉っぱの色が保てません。
胡蝶蘭を室内に置くときには、レースカーテンなどで直射日光を抑えた窓辺で光量を管理しましょう。
エアコンの風が直接当たらない場所に置く
胡蝶蘭は、エアコンの風が直接当たらない所に置きましょう。エアコンの風が当たることにより乾燥し、湿度が下がり枯れてしまう恐れがありますので、直接風があたらないか確認しましょう。
胡蝶蘭は、もともと高温多湿なジャングル出身の植物ですから、適度な温度と湿度があることで、より大きく成長できます。
胡蝶蘭の育て方のポイント2「水は適切に与える」
胡蝶蘭を上手に育てるには水の与え方がポイントです。胡蝶蘭は、水が多すぎると根が腐り枯れてしまいます。
ここからは胡蝶蘭に水をあげるときの注意点を説明します。
水を与えるのは乾いたタイミング
胡蝶蘭に水を与える時は、鉢に入っている「水苔(みずごけ)」もしくはチップが完全に乾いたときにしましょう。植物だからといって水をやりすぎると、根が腐ってしまいます。
夏場なら週に一度、冬なら2週に一度が目安です。雨が続くときにはあまり水をあげないほうが良いでしょう。
水は株ごとに与える
一つの鉢に複数本の胡蝶蘭が植えられている場合は、株ごとに水を与えましょう。
ギフトでの胡蝶蘭の根は、株ごとにビニールにまかれている事が多いので、株ごとに水をやらないと、一部の株に水がいきわたらない恐れがあります。
受け皿にたまった水は捨てる
受け皿にたまった水を捨てないと、病気になったり根腐れの原因になったりします。自然界の胡蝶蘭の根は、木に絡みついて成長します。適度に乾燥している方が根の健康も保てるのです。
花がしおれてしまった胡蝶蘭の育て方
胡蝶蘭は、意外にも生命力の強い植物ですから、花がしおれてもまだ楽しめます。
花がしおれた胡蝶蘭は、下から3つ目から4つ目の「節(ふし)」をカットしましょう。手入れをすることで再び根が元気な状態になり、花を開花させることができます。
手入れをする時期は、気温が20度前後の日がおすすめです。季節によって寒すぎたり暑すぎたりすると、切った部分から虫やウイルスが入り込む場合があります。
胡蝶蘭はコルク付けしても楽しめる
花が枯れた胡蝶蘭は、植え付ける土台を変えることもおすすめです。
「コルク付け」という方法では、コルクに胡蝶蘭を根付かせます。
見た目にも綺麗でインテリアにもなり、水やりの手間がぐっと減るという一挙両得の方法です。また、胡蝶蘭の花が下に下がるので、ワイルドな成長を楽しめます。
コルク付けで胡蝶蘭の新しい魅力に気が付くかもしれません。
胡蝶蘭は購入するといくら?丁寧な育て方なので高価
胡蝶蘭の値段は、花のサイズや本数、品種やカラーなどによって異なります。
胡蝶蘭の大きさの種類も、ミニやミディアムや大輪、1本立ち、3本立ち、5本立ちなどとさまざまです。
一般的に胡蝶蘭はお花の中では高級品です。
その理由は、育てる手間が他のお花よりもかかっているからです。
栽培にも手間がかかるだけではなく、出荷時に美しく見える形にする作業があります。この作業は手作業で丁寧に行われる為、どうしても価格は高くなります。
相手別の胡蝶蘭の価格目安
知人の誕生日や記念日のお祝いに贈るなら、1万円前後。
大口の取引先に贈るゴージャスなものなら、3万円~5万円くらいを目安にしてください。
さらに高級感をだすなら、5万円以上の胡蝶蘭もありますが、あまり大きなサイズは受け取った相手の迷惑になる場合もあるので気をつけましょう。
ギフトで送られる胡蝶蘭は、値段以上の見た目の美しさ、華やかさがあります。
贈る相手によって場面にふさわしい胡蝶蘭を選んでくださいね。
自分で楽しむために胡蝶蘭を買うなら、ホームセンターで小さいものなら1,000円程度で手に入れることができます。自分へのご褒美に胡蝶蘭なんて特別感がありますよね!
1万円以下の胡蝶蘭はちょっとしたお祝いに最適
1万円以下の胡蝶蘭は、長寿のお祝い、快気祝い、開店祝いなどの場面でおすすめです。花を贈ると華やかな気分になり、贈られた側はエネルギーをもらえるでしょう。
ギフト向けのさまざまな花のなかでも、胡蝶蘭は特に長持ちしやすく初心者でも育てやすい花です。
育てる楽しみもあるので、未来に向けての希望を込めてプレゼントするのも良いでしょう。
相手に合わせて色を選んで贈る
胡蝶蘭全体が持つ花言葉は、「幸福が飛んでくる」、「純愛」ですが、色ごとにも花言葉を持っているので、胡蝶蘭を贈る時には花の色が持つ花言葉も意識してみましょう。
贈り物として適切なシーンも一緒に紹介します。
白:「清純」「純愛」
白い胡蝶蘭は、多くのシーンで失礼にあたらない色です。ビジネスでのお祝いや、結婚式、葬儀など、様々な場面で好まれる色です。
ピンク:「あなたを愛します」
ピンクの胡蝶蘭は、結婚式や身内の葬儀などで贈られることが多いです。母の日など、特別な感謝の気持ちを込めたい時にもおすすめです。
青:「尊敬」「誠実」
青色の胡蝶蘭は、お世話になった男性の昇進祝いや父の日におすすめです。
珍しい青い胡蝶蘭は個性が強いので、インパクトもバッチリです。
紫や黄色の胡蝶蘭の花言葉はまだありません。黄色の胡蝶蘭は、長寿をお祝いする場面で多くプレゼントされています。いつか花言葉ができるかもしれませんね。
まとめ
胡蝶蘭は、適切な温度湿度と水分量に気を配ることで長く楽しむことが出来る比較的長寿なお花です。
もらった後の育て方次第で四季の変化も楽しめるでしょう。
一度花が落ちても、二度三度と花を咲かせるその姿には次第に愛着が湧いてくるに違いありません。
長く楽しむ為に、日々のお世話や植え替えの手間もありますが、そういったお世話も楽しみの一つ。
この記事の胡蝶蘭の育て方を参考に、ぜひチャレンジしてみましょう。