コラム

2022/07/14

胡蝶蘭の正しいお手入れ方法!水やりと置き場に注意して長く楽しもう

お祝いの席やギフトでよく見る胡蝶蘭。美しい花がたくさん咲く豪華な見た目のお花です。できるだけ長くきれいな花を楽しむには、どのようにお手入れすればよいのでしょうか。
胡蝶蘭は、もともとマレーシアやフィリピンなど、亜熱帯地域に生息する花です。大きな樹木や岩に根を張り、空気中から水分を吸収するという特性をもっています。
そのため、胡蝶蘭の花はミズゴケやウッドチップが入っています。
そんな胡蝶蘭のお手入れには、水やりと置き場の管理が重要です。
この記事では、胡蝶蘭の正しいお手入れ方法を紹介します。水やりの頻度や置き場所、季節ごとに注意するポイントなど詳しく解説するので、参考にしてください。

いただいた胡蝶蘭は初心者でも自宅で育てて楽しめる

いただいた胡蝶蘭は初心者でも自宅で育てて楽しめる

もらってうれしい胡蝶蘭のお花。豪華で存在感のある胡蝶蘭を飾れば、自宅の時間も華やかになります。
胡蝶蘭は、2〜3か月程度花が長持ちする植物です。
しかも、しっかり手入れをすれば、一度花が枯れても再び花が咲きます。元気な株では十年という長い期間楽しむことができるので、手入れをしながら育てていく楽しみも味わえる花なのです。
では、ここからは具体的に胡蝶蘭のお手入れ方法を見ていきましょう。

胡蝶蘭の正しいお手入れ方法「水やり」

胡蝶蘭の正しいお手入れ方法「水やり」

まずは水やりです。水やりの頻度の目安は季節によって変わりますが、1週間から10日に1回程度行います。鉢の中の埋め込み材が乾いたら株の根元に水をやるようにしましょう。
胡蝶蘭の花の各株に対してコップ1杯程度の水をあげます。
胡蝶蘭は、元々空気中からも水分補給ができる花ですので、多く水をあげすぎてしまうと、それが原因で逆に枯れてしまう恐れがあるので注意してください。
気温の高い時期は少し多めに、低い時期は少なめにするなど、季節によって頻度や水量を調節します。冬場は20日に1回程度で十分です。

水をあげる時間は、できるだけ午前中にします。夜は気温が下がり、水を吸収する力が弱くなってしまうためです。

また、水やりのときに、鉢皿に水がたまったら必ず捨てるようにしましょう。
特に夏場は水の量が多くなるとともに湿度も高まる時期。鉢が蒸れることでカビや根腐れが発生しやすいので注意してください。加えて、蒸れ防止のために、もらった胡蝶蘭のラッピングは外しておきましょう。

胡蝶蘭の正しいお手入れ方法「置き場所」

胡蝶蘭の正しいお手入れ方法「置き場所」

水やりとともに気を付けたいのが、置き場所です。胡蝶蘭は、基本的に風通しの良い、明るい室内に置くようにします。季節によって温度差が生じやすい場所は胡蝶蘭にとってよくないので、屋外に置くのはあまり適していません。
置き場所で気を付けるポイントは、温度、湿度、日当たりです。温度は最低でも15℃以上、理想は冷房や暖房を使って20℃から25℃に保ちます。特に胡蝶蘭は亜熱帯地方の植物ということもあり、冬の寒さに弱いので注意してください。
湿度は70%程度が最適です。乾燥しすぎても湿気がありすぎてもよくありません。風通しのよい場所に置くとよいですが、エアコンや扇風機の風は直接当てないようにしてください。
最後に、日当たりについてです。日光がない環境では光合成ができないので、光があたる場所に置きます。ただ、窓越しなど直射日光が当たると、葉の色が変色する葉焼けを起こしてしまうことがあります。薄いカーテン越しに当てるなど、直射日光は避けるようにしましょう。
このように繊細なところがある胡蝶蘭ですが、胡蝶蘭の最適な環境は、大体人間が心地よく感じるのと同じような状態と考えてよいでしょう。
つまり、人がよく集まる部屋に置けば、胡蝶蘭にとっても過ごしやすい環境になります。

季節ごとに必要な胡蝶蘭のお手入れ

季節ごとに必要な胡蝶蘭のお手入れ

先述の通り、胡蝶蘭の置き場所で気を付けるポイントは、温度、湿度、日当たりです。
ただし、日本は胡蝶蘭が生まれた亜熱帯と違って四季があるので、季節によって注意すべきポイントが変わります。ここからは胡蝶蘭を長く楽しむために、季節ごとに必要なお手入れを紹介します。

春の胡蝶蘭のお手入れ

まずは、春です。春は胡蝶蘭にとって過ごしやすい季節です。必要であればこの時期に植え替えを行います。植え替えをすることで以降の生育がよくなります。また、病気になってしまったり、害虫が出てしまったりなどの悪い状況も、植え替えで改善する場合があります。
植え替えは、大体2年に1回が目安です。必要以上に植え替えをすると根を傷つけてしまったり環境が変わりすぎてしまったりしてよくないので避けてください。

梅雨の胡蝶蘭のお手入れ

梅雨に入ると湿気が高くなるので、風通しのよい場所に置いて、できるだけ湿気を避けるようにします。暑い時期のほうが胡蝶蘭の成長が進むので、この時期は週1回のペースで胡蝶蘭用の液体肥料をあげるとよいでしょう。

夏の胡蝶蘭のお手入れ

梅雨が終わり本格的な夏になると冷房を付けるようになりますが、冷房の風が直接当たるのは胡蝶蘭にとってよくありません。置き場所に気を付けましょう。また、湿気が高い夏でも、冷房によって乾燥してしまうことがあるので注意してください。

秋の胡蝶蘭のお手入れ

日によって気温や湿度の変化が激しい秋は、冷暖房もあまり付けないかと思いますので、その日の状況を見ながら胡蝶蘭のお手入れをしてください。
また、徐々に気温が低くなってくると、胡蝶蘭の根がだんだん弱くなっていきます。そのため、この時期からは特に水をあげすぎないように注意する必要があります。

冬の胡蝶蘭のお手入れ

冬は、寒さに弱い胡蝶蘭にとって厳しい時期です。温度調節を行わないと枯れてしまうこともあるので注意し、できるだけ暖房を活用しましょう。水やりは20日に1回程度で十分です。水をあげるときは、埋め込み材が十分乾いているのを確認してから行うようにしましょう。
このように、気温と湿度のバランスに注意しながら、季節に合わせて置き場所を管理していってください。

お手入れ次第で長く楽しめる胡蝶蘭はプレゼントにおすすめ

お手入れ次第で長く楽しめる胡蝶蘭はプレゼントにおすすめ

お手入れ次第で長く楽しめる胡蝶蘭は、プレゼントにおすすめです。
花びらが大きく存在感があるので、花が好きな人には特に喜ばれるでしょう。花だけでなく香りもよいので部屋に飾ると二重に楽しめます。
ギフトとしても人気が高い胡蝶蘭は、特にその見た目の豪華さから、特別な日や記念日のプレゼントにも向いています。胡蝶蘭の花言葉も縁起のよい言葉が多いので、お祝い事に最適な花です。
胡蝶蘭のお手入れにはたしかに繊細な部分はありますが、水やり自体の手間はあまりかかりません。相手の手を煩わせない部分もうれしいポイントです。

手入れが少なく自宅用にも人気!20,000~30,000円の胡蝶蘭

手入れが少なく自宅用にも人気!20,000~30,000円の胡蝶蘭

胡蝶蘭は贈り物だけでなく、実は自宅用にも人気です。素敵な花が咲き、見る人の目を楽しませる胡蝶蘭。
よく見かける大輪(3〜4本立ち)の胡蝶蘭は、20,000円から30,000円の価格が一般的です。

胡蝶蘭の優雅な姿は、ぱっと気持ちを明るくしたり、部屋のインテリアを華やかに彩ったりします。さらに、胡蝶蘭は上手に育てれば毎年花が咲く植物です。
花が終わった時に、その状態から花がついている茎を3節ほど残して切り取ると、そこから脇目が伸びてもう一度花が咲くこともあります。簡単ではありませんが、この記事で紹介したお手入れ方法も参考にして、大事に世話をしてあげてください。

まとめ

胡蝶蘭のお手入れで気を付ける点は、水やりと置き場所です。水は1週間から10日に一度、コップ1杯程度の量をあげます。水のあげすぎに注意してください。
置き場所は風通しと日当たりが良いところに設置します。直射日光はよくないので、薄いカーテンなどで間接的に当てるようにしましょう。気温は、最低でも15℃以上、20℃前後が最適です。
美しい姿からプレゼントや自宅用にも人気がある胡蝶蘭。お手入れ方法を覚えて、大切に育ててあげてくださいね。