コラム

2022/07/14

豊富な種類が魅力!ユッカの特徴を種類別に解説

「ユッカ」は、その知名度以上によく見かける観葉植物です。
愛好家も多く、観葉植物の中でも特に高い人気を得ています。

ユッカと言ってもその種類は実に豊富で、目的に応じたものを探しやすいという点も人気の理由です。
また、ユッカは育てやすく、観葉植物をこれから育ててみようという初心者の方にもおすすめです。

この記事では、ユッカの種類と特徴、育て方のポイントなどについてご紹介していきます。

ユッカってどんな植物? 種類が豊富な観葉植物

ユッカってどんな植物? 種類が豊富な観葉植物

ユッカは、カフェや病院、ショップなど、街なかでよく見かけられます。

ユッカの葉はたいへん特徴的で、葉の先端に向かうほど細く尖っている形状をしています。
見たことがある方も多いのではないでしょうか。

日本でもあちらこちらでよく見かけるユッカですが、その生息地は北アメリカから中央アメリカにかけての乾燥地帯です。この地域には、およそ50種類ものユッカが生息しているというのですから、驚きですよね。

また、ユッカという名前ですが、これはリュウゼツラン科イトラン属の植物を総称したものになります。日本では「青年の木」という名称を聞けばなじみがある方もいるのではないでしょうか。

ユッカは、生息地であるアメリカ大陸の気候の特徴から、暑さや寒さ、乾燥にも強く、育てやすい観葉植物です。

このページでは、たくさんの種類があるユッカの中でも、日本で園芸種として特に人気の高いユッカをご紹介していきます。

ユッカの種類① 耐寒性に優れた【ユッカ・エレファンティペス】

ユッカの種類① 耐寒性に優れた【ユッカ・エレファンティペス】

広くユッカ全般の別名を「青年の木」とすることもありますが、中でも「青年の木」という和名を持っている品種が「ユッカ・エレファンティペス」です。

ユッカ・エレファンティペス

ユッカの中でも一、二の人気を誇るのが「ユッカ・エレファンティペス」です。

エレファンティペスという名称は、株の形が象の足に似ていることから名付けられたもので、幹が太く成長し、とてもたくましい木になります。
その太さのおかげで、寒さにも強く、越冬が難しいとされる観葉植物の中でも育てやすいと言われています。

ユッカ・エレファンティペス(斑入り)

エレファンティペスには、葉に斑の模様が入った種類も存在します。
こちらはデザイン性が高いため、インテリアにもよく合う観葉植物として人気が高いです。

元種であるユッカ・エレファンティペスに比べると、丈夫さでやや劣るようですが、一味違った涼しげな印象のあるユッカを楽しむことができるということで、人気が高いようです。

ユッカの種類② 太い幹が特徴の【フィリフェラ】

圧倒的な存在感をもつことで人気を誇るのが、フィリフェラという種類のユッカです。

フィリフェラの最大の特徴は、なんといってもその極めて太い幹。
そして、その太い幹の上部には、細いフィラメント(繊維)が付いた葉がたくさんついています。
その姿は幻想的で、インテリアとして取り入れられることが多い品種です。

ユッカの種類③ 低木で地植えに適した【フィラメントーサ】

ユッカの種類③ 低木で地植えに適した【フィラメントーサ】

地植えに人気が高いのが、フィラメントーサという品種です。
フィラメントーサの一番の特徴は、木の高さが低いという点です。
ユッカの中で低木と言えばフィラメントーサと言われるほど、低木で知られています。

さらに、葉がこすれあうことでフィラメントと呼ばれる細かい繊維が生じるのですが、これによって独特な雰囲気を醸し出すことも、フィラメントーサの特徴の1つです。

フィラメントーサは北アメリカ大陸に多く生息し、独特な雰囲気を持つことから、洋風の景観に馴染みやすい種類となっています。

ユッカの種類④ 大きな葉が目立つ【ユッカ・グロリオサ】

ユッカの種類④ 大きな葉が目立つ【ユッカ・グロリオサ】

ユッカ・グロリオサは、アツバキミガヨラン(厚葉君が代蘭)という和名をもち、庭園で楽しまれている品種です。
明治時代に日本へ入ってきて以来、庭園樹として多くの家庭で親しまれました。
ユッカ・グロリオサの特徴は、先の尖った太い葉。和名の「アツバ」とは、この厚みのある太い葉から来ています。
ユッカの中でも大型の種類になるので地植えで育てるのに向いています。

ユッカの種類⑤ 葉の色が変化する【デスメティアーナ】

1年を通して葉の色が変化するというデスメティアーナは、その希少性からも人気となっている品種です。
緑色の葉が、冬になると紫色に変化するのです。
緑から紫へと変化を遂げる様子はとても神秘的で、コレクターの間でも人気があります。

ユッカの種類⑥ アロエが語源の【アロイフォリア】

育てやすいと人気の品種に、アロイフォリアがあります。
名前の通り、葉の形がアロエに似ていることからその名が付けられました。
形だけでなく、葉の数が圧倒的に多いことも特徴であり、その風貌はとても独創的です。

ユッカの種類⑦ 美しい葉色!冬越しが簡単な【リギダ】

美しい色の葉を持つことで知られる、リギダという品種。
その葉は、シルバーのようなブルー系の色が緑に混ざっています。その特徴から、別名「ブルーユッカ」としても広く知られています。

種類によって異なる?意外と簡単なユッカの育て方

種類によって異なる?意外と簡単なユッカの育て方

ユッカの種類はたくさんありますが、基本的な育て方は同じです。

日当たり・温度

ユッカは、直射日光の当たらない風通しの良い屋外で育てるのが良いでしょう。
冬でもできるだけ日当たりの良い場所に置くのが良いです。

寒さには耐えられないので、冬場は室内で育てます。

日々のお手入れ

ユッカに必要なお手入れは、水やりと肥料、防虫です。
水やりは、土の表面が乾燥したら、鉢の底から水が流れ出るまであげましょう。
気温が低くなる冬は、ユッカの成長が止まりやすく、その場合には1週間に1〜2回程度の水やりで大丈夫です。
肥料は、ユッカの成長時期である春〜秋に与えましょう。
市販の希釈タイプの液肥を使用する場合は、10日に1回の頻度で与えるのが良いでしょう。

また、化成肥料を使うことで防虫もできるのでオススメです。

受け皿・置き場所

水やりの際、鉢の底から流れ出るまで水を与えた方が良いため、置く場所によっては受け皿を用意した方が良いかもしれません。

植え替え・鉢替え

ユッカは、ある程度成長すると、植え替えが必要になります。
植え替えをしないでいると、鉢が根でパンパンになり根詰まりを起こしてしまいます。
根詰まりは、枯れたり腐ったりする原因になるため、1〜2年に1度は1回りほど大きい鉢に植え替えをする必要があります。

ユッカは花も咲きますが、日本には生息していない「ユッカ蛾」という昆虫を媒介にして受粉するため、国内の栽培で自然に実をつけることはありません。合わせて覚えておきましょう。

まとめ

観葉植物の中でも種類が多く、比較的育てやすいという特徴があることから人気のあるユッカ。
ユッカでも品種によってその見た目は全く異なり、置きたい場所や雰囲気に合わせた選択ができるので、コレクターがいるほど人気の植物です。

種類の多いユッカですが、その育て方は基本的には同じで、意外にも簡単に育てることができます。
これから観葉植物を育ててみたいという方や、少し違った観葉植物を育ててみたいとお考えの方に、様々な特徴を持つユッカはオススメの植物と言えるでしょう。