コラム

2022/07/14

モンステラの育て方をお手入れから植え替えまで詳しく解説

モンステラって何? モンステラの育て方は?
そんな疑問について、詳しく解説していきます。

モンステラは、30種類もの品種がある観葉植物です。
主に熱帯アメリカの、一年を通して温暖な地域に生育しているため、暑さに強く、寒さに弱い植物です。

四季折々で冬の寒さがある日本でも育てられるのか。そんな疑問も浮かぶでしょう。しかし、心配いりません。冬がある日本でも、育て方を学び実行すれば問題なく育つ、初心者におすすめな観葉植物です。

簡単に育つ観葉植物モンステラ。是非、室内でモンステラを育ててみましょう。

モンステラってどんな植物?育て方は簡単?特徴について解説

モンステラってどんな植物?育て方は簡単?特徴について解説

モンステラは、観葉植物として人気のある植物です。

科名:サトイモ科
属名:モンステラ属
育成地:熱帯アメリカ
分類:多年草
耐暑性:強
耐寒性:弱

モンステラという名前の由来は、ラテン語で“奇怪・異常”を意味する「monstrum(モンストラム)」で、英語の「monster(モンスター)」と同じ語源です。
ジャングル内の薄暗い場所で独特の存在感がある大きな姿から、その名が付けられました。

熱帯アメリカが生育地で、年中温暖な気候が本来の生育環境です。
また、つる性の植物であり、石や他の植物に絡みつき成長するのが特徴です。

モンステラの葉っぱは、深く切れ込みが入ったような形をしていますが、これには意味があります。ジャングルのような草木が多く生育する場所で、しっかりと日の光を取り込むのに適した形になっているのです。
モンステラは、丈夫で成長が早く、簡単に育てることが可能です。
ぜひ、モンステラを育てて、お部屋を南国風にアレンジしましょう。

モンステラの育て方 最適な栽培環境づくりから

モンステラの育て方 最適な栽培環境づくりから

丈夫で初心者でも、育てられるモンステラ。しかし、丈夫だから『大丈夫』と油断をすると枯れてしまったり、病気になってしまいます。しっかりと育てるポイントを押さえ、楽しいモンステラLIFEを送りましょう。
では、最適な栽培環境をご紹介します。

日当たり

モンステラは、日光が少なくても育つ「耐陰性」のある植物です。
日陰になる部屋でも、十分に育ちます。しかし、耐陰性があるといっても、可能な限り日光に当てるように意識してください。

ここで注意ポイントがあります。日差しが強い時期、とくに夏場は直射日光を避けて下さい。それが栽培のポイントです。
直射日光を葉っぱに当ててしまうと、葉焼けの原因になってしまいます。どうしても夏場に、直射日光が当たる場合、遮光をして下さい。
一番簡単な方法がホームセンターまたは園芸店で販売している遮光ネット、不織布、窓際でカーテンがあるならば、光を通す薄めのカーテンにする等が対処方法です。

用土

モンステラは、熱帯アメリカで生育しています。基本的に高温多湿環境が理想的です。しかし、部屋内の鉢で育てる場合は、水ハケが悪い状態は避けるようにしましょう。理由は、鉢内に水が溜まり根腐れを起こしてしまうためです。根腐れが発生すると、養分・水が吸収できずに枯れてしまいます。

万が一、根腐れを発見した場合は、直ちに植え替えを実施してください。土を自作する場合は、バーキュミライトとピートモスを使うといいでしょう。
観葉植物の土の基本配合比率は、基礎土:改良用土=6:4もしくは7:3が理想的です。

例 赤玉土6:ピートモス3:バーキュミライト1

自分で作るのが困難だと思った方は、無理せずに市販品の配合された土を使ってください。市販品も数多くあり、迷うことがあるでしょう。迷った際は、店員さんに聞いてモンステラに合う土を買うようにしてください。

気温

寒さに弱いモンステラですが、温度が5℃以上の環境下であれば問題ありません。
基本的に室内で育てる方が大半でしょう。万が一、ベランダ等に置く場合、外気温に注意して下さい。気温が5℃まで下がる場合は、必ず室内に置くようにしましょう。

季節によって異なるモンステラを育て方「場所」について解説

季節によって異なるモンステラを育て方「場所」について解説

モンステラは本来、熱帯雨林の中で生育しています。年中温暖な気候なため、日本の様に季節がある場所で育てるには、少し工夫が必要です。置く場所などを意識してモンステラを育てて行きましょう。
「日当たり」でもお話ししましたが、直射日光に注意して下さい。直射日光が、当たらない場所で育てるのがコツです。そしてモンステラは、乾燥に弱い植物なので、エアコンの風が直接当たる場所、室内の乾燥に注意が必要です。

意外に簡単!モンステラの育て方を手順ごとに丁寧に解説!

意外に簡単!モンステラの育て方を手順ごとに丁寧に解説!

南国の温暖気候で、育つイメージのあるモンステラ。ポイントを押さえれば、とても簡単で、初心者でもしっかり育ちます。

モンステラの育て方①:モンステラの選び方

モンステラを育てる場合に、二つ方法があります。種から育てるもしくは、ある程度の大きさの苗株から育てる方法です。
苗株を購入する場合は、病害虫になっていない元気な苗株を選んで下さい。種・苗株どちらの方法を選ぶにしても、モンステラの種類を把握してから育てるようにしましょう。
20㎝前後の物から葉っぱだけで1mを超すモンステラもあります。部屋と好みに合わせ、品種を選びましょう。

モンステラの育て方②:種まき

種を入手したら、種まきに必要な物を準備します。

  • 種(24時間くらい水につけておく)
  • プラポット
  • 観葉植物用の土(市販で販売している物で大丈夫です)
  • 軽石等(水ハケを好くするため)

準備ができたら後は、種を土の上に乗せ種まき完了です。
霧吹き等を使用し、常に土が湿っている状態にしましょう。

モンステラの育て方③:植え付け

植え付け時期は、春〜秋(5月〜9月)頃が最適な時期です。種から育てている場合は、最初の葉っぱが開き、ある程度のサイズになったら、大きめの鉢やプランターに植え付けます。

モンステラの日々のお手入れと育て方

モンステラの日々のお手入れと育て方

日々のお手入れは、水やりと観察がメインになります。

【季節ごとの水やり方法】

夏場

夏は、モンステラがよく育つ時期です。土の乾きも早く、毎日水やりをしても大丈夫です。目安としては、土の表面が乾いていれば水やりをするくらいのイメージでしょう。

冬場

冬は、夏と違い成長が止まります。冬は、土の水分率を少なくするイメージを持って下さい。土が乾き切ったら水やりをしましょう。冬場に水を多くあげてしまうと水が土に残ってしまい、根腐れを起こします。

モンステラの育て方のポイント①【肥料・追肥】

モンステラの育て方のポイント①【肥料・追肥】

肥料を使うタイミングは、モンステラが一番育つ春〜秋(5月〜9月)です。
肥料は、液体肥料または固形肥料があります。液体肥料は、効き目がすぐに出ますが、長続きしません。固形肥料を使用した方が、長続きするので管理が楽になります。
液体肥料を使うタイミングは、モンステラが弱っている際に、使うと効果的です。固形肥料も物によって、効果持続性が違います。必ず確認して使いましょう。

モンステラの育て方のポイント②【病害虫】

病害虫の主な原因は、カイガラムシとハダニです。

カイガラムシは、夏の時期に発生しやすくなります。カイガラムシが厄介なのは、カイガラムシの糞(糞中の菌)が原因になる病気があります。それが黒すす病です。黒すす病に掛かったモンステラは、枯れてしまいます。カイガラムシを発見したら、直ちに駆除を行って下さい。

乾燥時に発生するのが、ハダニです。暖房を付ける時期は、とくに要注意です。ハダニは、葉裏にいることが多いので毎日よく観察して下さい。ハダニを発見したらこちらも直ちに駆除をして下さい。

元気がなくなった時の育て方!モンステラの植え替えの方法

元気がなくなった時の育て方!モンステラの植え替えの方法

日々の観察で、モンステラに元気がないと気が付いた時は、対処する必要があります。とくに葉っぱが黄色くなる(黄葉)症状が出た時は、植え替えが必要なサインの一つです。水や置き場所に問題がないのに、葉っぱが黄色くなる。その場合の原因は、根詰まりの可能性が高くなります。

モンステラは成長が早く、根っこの成長も早いのです。植えている鉢が成長と共に小さくなり、鉢の中が根だらけになってしまいます。この状態になってしまうと、水や養分等の吸収が悪くなり元気がなくなってしまいます。

植え替えをする時期
植え替えをする際は、時期もしっかり意識して植え替えをしましょう。植え替えに最適な時期は、春〜秋(5月〜9月)です。この時期は、モンステラが一番育ちます。植え替えはモンステラにとってストレスです。とくに寒い時期の植え替えは、モンステラがストレスに耐えられず状態が悪くなる可能性があるので、避けるようにしましょう。

植え替え方法

  1. 鉢からモンステラを取り出す。(無理やり引っこ抜かない)
  2. 根についた土を落とす。
  3. 腐った根があれば取り除く。(剪定バサミで切る)
  4. 一回り大きな鉢を準備する。
  5. 鉢に鉢底石・モンステラ・土を入れる。(すき間なく土を入れる)
  6. 鉢底から水が出てくるまで水やりを行う。

葉が増えすぎた時の育て方!モンステラの剪定の方法

葉が増えすぎた時の育て方!モンステラの剪定の方法

モンステラが成長してくると、葉っぱが増えたり、大きくなったり、変な所から生えたりします。そうなると見栄えが悪くなるので、手入れ時期です。

手入れ方法は、葉っぱを剪定し整えてあげます。剪定は、とても簡単で初心者でもすぐにできます。剪定方法は、葉っぱの枝元や気になる新芽部分を切るだけです。枝の途中から「気根」が生えている場合があります。邪魔になる場合は、気根を切っても問題ありません。

モンステラを「夏越し」させる育て方の注意点

モンステラを「夏越し」させる育て方の注意点

モンステラは、熱帯地域で生育していますが、40℃を越える環境になると葉焼けを起こします。熱帯地域の植物だからと気を抜かず、温度もしっかり管理しましょう。

モンステラを「冬越し」させる育て方の注意点

モンステラを「冬越し」させる育て方の注意点

モンステラは、気温が5℃以下になると枯れてしまう可能性が高くなります。5℃以下にならない温度管理を意識してください。
1回水をやった後は、1〜2週間くらい空けて大丈夫です。冬場の水やりすぎは、病気の元になります。

モンステラに結実したときは?育て方の注意点

モンステラに結実したときは?育て方の注意点

モンステラに花が咲くことを知っていますか。年中温暖な場所、さらに地植え、湿度等の条件が揃えば「モンステラの花」を咲かせることも可能です。
花が咲くと、甘酸っぱい香りがします。開花後、運が良ければ結実することがあります。結実後、1年くらい置くと完熟し、収穫が可能です。結実を目指す場合は、温度・湿度・地植え(もしくは容量の大きい鉢)を意識し栽培するようにします。

理想な栽培環境

  • 温度20℃±10(室内もしくはハウスが管理し易い)
  • 湿度60%前後
  • 地植えか容量の大きな鉢で育てる

モンステラを増やしたい時の育て方の注意点

モンステラを増やしたい時の育て方の注意点

モンステラを増やすのに最適な時期は、春〜秋(5月〜9月)です。
挿し木、株分け、茎伏せ、水挿が代表的な方法ですが、剪定と同じくかなりのストレスを与える作業です。寒い時期に行うと、枯れるリスクが高くなります。行う時期には注意してください。

まとめ

このページでは、モンステラの育て方についてご案内しました。

南国育ちの植物ですが、とても丈夫で育てやすいモンステラ。部屋に置けば、存在感があり南国気分を味わえます。

小さな葉っぱの時は、ハート型でとても可愛く愛着が湧きます。栽培に関しても、基本的な育て方を確認しながら、日々の観察を怠らなければ、初心者でも立派に育てることができます。初めて育てる観葉植物に最適です。

モンステラを部屋に置き、南国インテリアで至福の時を是非、味わって下さい。