コラム

2022/07/29

初心者でも簡単にできるパキラの育て方

観葉植物のなかでもとても育てやすいのがパキラです。
初心者でも枯らすことなく、健康的に大きく育てることが出来る観葉植物のひとつだといえるでしょう。

パキラは葉っぱの形もかわいらしく、枝を三つ編みに仕立てることでオシャレに演出することもできます。
また、水やりのコツや剪定のコツを掴むことで大きく育てることも比較的簡単にできます。
オフィスグリーンとして、カフェや飲食店のインテリアとしてもよく見かけるパキラについて、今回は基本的なパキラの知識や育て方などをご説明します。

育て方の前に知っておきたい元気なパキラの選び方

育て方の前に知っておきたい元気なパキラの選び方

観葉植物のパキラを購入する前に知っておきたいことのひとつに、元気なパキラを選ぶ方法があります。

お花屋さんなどで販売されている観葉植物のパキラには、一本もののパキラと、数本の幹が編み込まれているものがあります。どちらを購入するかは好みにもよりますが、初心者は一本ものを選ぶと長く育てられるのでおすすめです。

編み込まれているものは数本のパキラを編み込んでいるので、どうしてもそれぞれの生命力に差が出てきます。
見た目にはオシャレなので用途に合わせて選ばれてみてはいかがでしょうか?

編み込まれているパキラは途中で他のパキラに養分などを吸い取られて、枯れてしまう幹がでてくることがあるため、枯れてしまった幹をはずすのも難しく、見た目も悪くなってしまうことがあります。

元気なパキラを選ぶポイントは3つあります。

元気なパキラを選ぶ3つのポイント

葉っぱの色が濃い緑色のもの
5月から10月くらいの成長期ならば、新芽がたくさん出ているもの
節と節の間が短いもので幹を触ると固くてしっかりしているもの

購入したときに元気であることが育てやすくて長持ちするポイントです。

屋内?屋外?パキラの置き場所はどちらでも育てられます

屋内?屋外?パキラの置き場所はどちらでも育てられます

観葉植物のパキラはどこにおくのが正解でしょう。多くの方は屋内に置いているのではないでしょうか。日本で売られているパキラは室内のインテリアとして日陰にも強いように改良されています。

ただパキラの原産地は中南米の熱帯地域です。生育期は屋外の直射日光のあたらない
軒下などに置いてあげると伸び伸びと育ってくれます。

屋内の場合、窓辺のカーテン越しの光があたる場所に置いてあげるのが、パキラにとっては過ごしやすいのです。

ただ日当たりが悪すぎる場所では、徒長という現象が起きてしまい、見た目には間延びしたようなひょろりとした樹形になってしまいます。
対策としては時折、日の当たる場所に移動してあげると光合成が可能になって元気に育ちます。

季節によって異なるパキラの育て方

季節によって異なるパキラの育て方

パキラは5月から9月が生長期で新芽がぐんぐん伸びてきます。そのため、剪定もこの時期に行うのがパキラが弱ることなく元気に育つコツです。

生長期の水やりは土が乾いたら、たっぷりとあげてください。葉に水をかけてあげる葉水も時々してあげると葉ダニの発生など、病気を防げます。

パキラはとても丈夫な観葉植物で、挿し木をすることで簡単に増やせます。

挿し木をするタイミングは5月から10月頃の成長期に剪定したときに切り取った枝を土に挿してあげると、根が出てくるのです。ぜひ剪定の機会に試してみてくださいね。

秋から水やりを少しづつ減らしていきます。冬は休眠の時期なので、水やりは土が乾いてから、数日後に水やりをしてください。

冬は水温が低すぎると根が傷む原因になってしまうので、冷たい水道水から出してすぐの水温ではなく、15度から20度くらいの 少し温めた水温のものをあげてください。

パキラの育て方では土が大切!使う肥料の選び方

パキラの育て方では土が大切!使う肥料の選び方

パキラの育て方では土や肥料の選び方が大切です。まず、土は観葉植物用の培養土を使います。室内で清潔に育てたい場合は、水耕栽培やハイドロカルチャーという軽石のようなものを使って育てることもでき、害虫予防にもなります。

肥料は観葉植物用と書いてある肥料を購入しましょう。また、液体になっている液肥と暖効性の固形の2タイプがホームセンターや園芸店で売られています。

後者の固形のものが扱いやすくて便利でしょう。肥料自体の製品表示をよく見て与えてください。液肥のものは2週間に1度。緩効性の固形の肥料は成長期の4月から10月くらいの間に2か月に1度程度与えてあげてください。

パキラの水やり頻度は育て方・季節によって異なる

パキラの水やり頻度は育て方・季節によって異なる

パキラの水やりの頻度について、夏場は土の表面がよく乾いてから、鉢底から水が流れ出るくらいの水やりが望ましいです。エアコンなどで乾燥しやすいので、葉水も忘れずにしてくださいね。
パキラの原産地は中南米なので、湿気を好みます。4月から10月くらいの春から夏にかけては生育期なため、パキラの新芽が出たり、とても成長する時期なので水も沢山必要とします。根腐れしない程度にほぼ毎日水やりをしても大丈夫です。
冬場の水やりの頻度について、土の表面がよく乾いてから4〜5日してから昼間の温かい時間に水やりをしてください。夏場より頻度はかなり減ります。

パキラの育て方で注意したいトラブルと対策

パキラに病害虫が発生するトラブルにあってしまったときの対策です。パキラによくついてしまう害虫を以下にあげます。

①ハダニ

パキラの葉の裏に発生していることが多くみられます。ハダニがつくと葉の色が褪せてきてしまいます。そして、ハダニはとても小さいので、発見するのが困難です。

予防法としては、葉水をしてあげるとハダニを洗い流せて乾燥も抑えられるので一石二鳥になります。とくに気温が高く乾燥する夏は危険です。
ハダニは水が嫌いなので葉を乾燥させないことが害虫がつかないポイントです。

②カイガラムシ

白っぽい綿のようなものにおおわれていて、観葉植物以外にも庭木にもよく発生するやっかいな害虫です。日光不足や風通しの悪さが原因で発生しやすくなります。

枝に吸いつき、樹液などを吸う害虫なので屋外に出して、ジェット水流で取り除くか、手軽に歯ブラシでこすり落とせます。
大量発生して、取り除くのが難しい場合は思い切って生育期に剪定してしまえば、また新芽がでてきてくれます。

③コバエ

コバエには数種類いて、観葉植物の土の中に卵を産みます。発生してしまったら、鉢を深水に浸けてしばらくおくと、卵や幼虫が浮いてくるため、それらをすくって捨てましょう。

また、土の表土の上の方に卵を産みつけているので、表土を5センチほどすくって捨ててしまいます。その部分に赤玉土などをかぶせておくと、卵を産みつけにくくなるのです。

また出来る限り、受け皿に水を貯めないようにしましょう。
土は乾燥ぎみにすることなどちょっとしたコツで害虫を寄せ付けないことができます。

④アリ

アリは食物の食べこぼしなどに寄ってきます。部屋を清潔に保ち、そして土の中に巣を作って卵を産みつけます。
発生するとなかなか駆除できないので、根気よく植木鉢を一回り大きいたらいなどに水を張り、しばらくつけておくと浮いてきた卵などをすくいとることが可能です。

寒さに弱いパキラを冬に弱らせないことが1年を通してパキラを元気に育てるコツ。水やりの水の温度を冷たすぎるものではなく、15℃から20℃くらいの水を水やりすることもポイントですよ。

意外と簡単!パキラのお手入れ方法

意外と簡単!パキラのお手入れ方法

簡単なパキラの剪定方法をお伝えします。

パキラの挿し木

パキラの枝が間延びしたように伸びてきたら、剪定してその枝を挿し木してみましょう。枝を根元から切り落とすと、その部分から新芽が伸びてきます。

切り落としたパキラの枝から大きな葉を選んで切り落とします。葉に余分な水分などがいかないように切り落とすことで発芽や発根が促されるのです。

パキラの花言葉

パキラの花言葉は「勝利」「快活」があります。パキラをそばにおいておくと、ビジネスで成功したり、お金持ちになれるという物語があるそうです。
また花言葉の「快活」は剪定した枝から新芽を次々と出す生命力の旺盛なことが由来と言われています。

パキラの花

パキラの花は種から育てられた実生株のものから白や赤の綿毛に見える花を咲かせます。

ですが、挿し木から育てられたパキラに花は咲きません。
花が咲くのは「実生株(みしょうかぶ)」で、5年から10年育てると花や果実をつけることがあります。
実生株は幹が細く、根元のところが膨らんでいる幹が特徴です。

パキラの植え替え時期や増やし方は?

パキラの植え替え時期や増やし方は?

パキラの植え替え時期について。パキラは成長が早く生命力もたくましいので、1、2年に1回は植え替えが必要です。

季節としては、成長期である5月から10月頃が適切で、それまで植えてあった鉢よりも一回り大きいものに植え替えます。

パキラの成長に従って鉢の中が根っこでいっぱいになってきます。根詰まりを起こすと、パキラが充分に水を吸えなくなるため、表面の土が水を吸わなくなってきたら、出来るだけ早めに植え替えをするのが適切です。

大きくしたくない場合は、同じ大きさの鉢に、黒くなってしまった古根と根っこについている土を3分の1ほど落としてから植え替えると良いでしょう。

まとめ

パキラの育て方についてご説明してきました。
現在流通しているパキラは品種改良がされている耐陰性のある品種が多く、もともと丈夫なので初心者でも比較的カンタンに育てる事ができます。

お手入れは植え替えが少し大変かもしれませんが、他の植物にくらべると遥かに手間のかからない観葉植物です。

害虫だけには気をつけなければなりませんが、パキラの健康状態に耳を傾けてあげると、自然と日光・水・肥料を与えるタイミングがわかってくるでしょう。