コラム

2022/06/29

お墓参りの定番の花7選|種類ごとの特徴を知って悩まず選ぼう!

「お墓参りでお供えして失礼のない花は?」

お墓参りに欠かせない花ですが、どれを選べば良いか悩んでしまいますよね。お墓参りでは、ただでさえ不慣れな花選びを先祖供養のために行うことになります。

そこで本記事では、お墓参りの定番の花を7つ紹介します。それぞれの花の魅力と注意点を知れば、悩まず花を選べるでしょう。

お墓参りの花選びは難しいものだと感じるかもしれません。しかし、一般的にどんな花がお供えされているかを知れば、一気に選びやすくなります。

お墓参りの花選びにお悩みなら、ぜひ参考にしてみてください。

お墓参りの定番の花を紹介

お墓参りの定番の花を紹介

お墓参りでよくお供えされる花や植物があります。ここでは、以下の7つの花や植物を紹介します。

  • キンセンカ
  • リンドウ
  • ユリ
  • カーネーション
  • スターチス
  • 榊(さかき)

なかには馴染みのない名前もあるかもしれませんが、いずれも定番です。何を選ぶか迷っている人は、このなかから選んでみてください。

菊

お墓参りの花として最も定番なのが菊です。日持ちすることや枯れても花びらが散乱しないことから、お墓参りでよく使われています。

菊にはさまざまな品種がありますが、とくに人気なのは「ピンポンマム」です。ピンポンマムは、ピンポン玉のように丸くかわいらしい見た目が特徴的な花です。

ピンポンマムは色も豊富です。「定番の花から選びたいけれど、ありきたりすぎるのは気が引ける」という人は、故人が好きだった色のピンポンマムを選んでみてはいかがでしょうか。

キンセンカ

キンセンカ

菊の仲間である「キンセンカ」もお墓参りでよく使われる花です。花が丈夫な点や日持ちする点から好まれています。

キンセンカは3月から5月に見ごろを迎えます。そのため、春のお彼岸でお供えするのが特におすすめ。
オレンジ色の花を咲かせるキンセンカをお供えすれば、春らしい温かい雰囲気になりますよ。

リンドウ

リンドウ

秋のお墓参りでよくお供えされるのは「リンドウ」です。青や紫の花を咲かせるリンドウを加えると、お供えの花に落ち着いた印象をプラスしてくれます。

青の花は少ないので、ブルー系のイメージにしたいときに重宝しますよ。

リンドウの花言葉は「正義」や「誠実」、「あなたの悲しみに寄り添う」です。故人のイメージに当てはまるものがあれば、ぜひ使ってみてください。

ユリ

ユリ

白く大きな花を咲かせるユリも、お墓参りの定番の花です。洋風にも和風にもアレンジできるユリは、どんな花と組み合わせてもおしゃれな雰囲気にしてくれますよ。

ユリにはさまざまな種類がありますが、お墓参りでとくによく使われるのは「スカシユリ」です。スカシユリは香りがひかえめで虫が集まってくる心配が少ないためです。

ユリを飾るなら花粉に注意しましょう。墓石や服につくと落とすのが大変なので、花粉は事前に取り除いておいてください。

カーネーション

カーネーション

母の日のプレゼントとしての印象が強いカーネーションですが、お墓参りのお供えにも使われます。スーパーやホームセンターの仏花としてよく売られていますよね。

とくによく使われるのは白のカーネーションです。白のカーネーションは「亡き母をしのぶ」という意味を持つことから、故人に捧げる花とされています。

かわいらしい花びらもカーネーションの魅力です。やわらかい雰囲気にしたいときに加えてみても良いでしょう。

スターチス

スターチス

黄色、ピンク、紫などの花を咲かせる「スターチス」もお墓参りの定番の花です。

色の豊富さに加えて、花持ちが良い点もスターチスの魅力です。気温が高くても枯れにくいスターチスは、お盆のお墓参りではよくお供えされます。

スターチスは細かな花を咲かせるので、引き立て役として使われることが多いです。菊やカーネーションと一緒に飾ってみてください。

榊(さかき)

榊(さかき)

神道のお墓なら「榊(さかき)」をお供えします。榊は深い緑色をした先のとがった葉が特徴的な植物です。

日本最古の書物の「古事記」に榊をお供えしたとの記述がある点や、とがったものの先端には神が宿ると考えられていた点から、榊は神道の捧げものとして定着したとされます。

漢字で榊は「木」に「神」と書かれることからも、神様との関係性の深さがうかがえる植物です。神道のお墓なら榊を選びましょう。

お墓参りでは長持ちする花を供えるのが良しとされる

お墓参りでは長持ちする花を供えるのが良しとされる

お墓参りでは長持ちする花を供えるのが良しとされています。日持ちする花は、お墓を長い間華やかに彩ってくれるためです。

定番として紹介した花の多くは比較的日持ちする花ですが、飾る前に手を加えることで、さらに持ちを良くできます。

花の持ちを良くする代表的な方法は、「水切り」です。水切りとは、購入した花の茎を水に浸けた状態で切ることです。茎を切断するときは、茎に対して垂直ではなく角度をつけて切ります。

水切りをすれば、花はたくさんの水を吸い上げられるようになり、その結果長持ちしてくれます。簡単にできるので、ぜひ試してみてください。

また、「花立てに10円玉を入れる」「水につかる葉っぱを取り除く」などの方法も、花持ちを良くするのに有効です。こちらも取り入れてみてください。

お墓参りの花選びでは「故人への想い」が最も重要

お墓参りの花選びでは「故人への想い」が最も重要

お墓参りの花選びで最も重要なのは、「故人への想い」です。そのため、花選びで迷ったら、故人が喜んでくれるかどうかを基準に考えてみてください。

次項で紹介しますが、お墓参りの花にはふさわしくないとされる特徴があります。たとえば、「トゲがある」や「毒がある」などの特徴です。縁起が悪いと考える人もいるので、これらの花はできる限り避けるほうが良いでしょう。

しかし、故人が好きだった花が「ふさわしくない」とされる花だった場合は、故人の好みを優先してもかまいません。お墓参りは故人を供養するための行事だからです。

お墓参りの花選びにはさまざまな基準があるので、「どれを選んだら良いかわからない」と感じる人も少なくありません。そんなときは、「故人への想い」を優先して選ぶと良いでしょう。

お墓参りでは「トゲがある花」や「香りが強い花」は避けられる

お墓参りでは「トゲがある花」や「香りが強い花」は避けられる

お墓参りではトゲや毒、強い香り、花粉がある花は良くないとされています。避けるべきとされる理由は、それぞれ以下の通りです。

  • トゲのある花(バラやアザミ):トゲが争いごとを連想させるため
  • 毒のある花(すいせんや彼岸花):毒が死を連想させるため
  • 強い香りがある花(キンモクセイや梅):虫が集まるため
  • 花粉がある花(ユリ):花粉が墓石を汚すため

トゲや毒のある花は、仏教では縁起が悪いと考えられています。しかし、実際には飾っても害は発生しません。そのため、「故人が好きな花だから」という理由でお供えしている人もいます。
「飾りたいけれど、非常識だと思われないか心配」という場合は、事前に親族に確認しておくと良いでしょう。

強い香りや花粉がある花は、飾ることで害が出る可能性があります。花粉は事前に取り除けます。
一方で香りは対処が難しいため、霊園によっては香りが強い花を供えるのを禁止しているところもあります。飾っておくと周囲のお墓や霊園の迷惑になるかもしれないので、霊園のルールに従いましょう。

お墓参りで造花を供えても問題はない

お墓参りで造花を供えても問題はない

宗派による取り決めがないなら、お墓参りで造花を供えても問題ありません。

お墓参りの花をお供えするときに重要なのは、故人への供養の気持ちです。故人の幸せを願う気持ちがあれば、生花でも造花でも素敵なお供え物になります。

生花には生きているからこその美しさがあり、造花よりも好まれる傾向にあります。しかし、造花にも良いところがあります。枯れない造花なら、墓前を華やかに飾り続けられます。造花は墓前を汚すこともありません。

生花にも造花にも良い点があります。比較したうえで「造花のほうが故人に想いを伝えられる」と感じるなら、造花を供えても失礼にあたりません。

お墓参りの花はどこで買う?

お墓参りの花はどこで買う?

お墓参りの花は、ホームセンターや実店舗の花屋、通販の花屋なら、どこでも購入可能です。

ただし、購入場所ごとにメリット・デメリットは異なります。それぞれのメリット・デメリットを知って、自身に合った購入場所を見つけましょう。

ホームセンター

ホームセンターを利用するメリットは、他のお供え物と一緒に花を買えることです。

お墓参りのお供え物は、「花・線香・ろうそく・浄水・食べ物」の5つですが、大型のホームセンターなら、すべて一度に購入可能です。
複数のお店を出入りする必要がないので、時間をかけずにお墓参りの準備ができます。

ただし、ホームセンターのデメリットは、花の品ぞろえが豊富ではないことです。買いたいと思っている花が見つからない可能性もあります。

ホームセンターは手軽に買いそろえるなら便利ですが、花をしっかり選びたい人にはあまりおすすめではありません。しっかり丁寧に選びたいなら、実店舗の花屋か通販の花屋を利用しましょう。

実店舗の花屋

実店舗の花屋を利用するメリットは、花を実際に見て選べること・店員さんに相談できることです。

花屋の店舗にはさまざまな種類の花が飾られています。店舗の中を見渡しながら、故人のイメージに合う花を探すことも可能です。
花選びに悩んでも店員さんに相談できます。店員さんは花選びに慣れているので、いざというときも心強いのではないでしょうか。

一方、実店舗の花屋のデメリットは、店舗まで足を運ぶ必要がある点。

実店舗で花を購入しようと思ったら、基本的には注文時と引き取り時の2回店舗に行く必要があります。仕事や家事で忙しい人にとって、営業時間に合わせて店舗まで2度も足を運ぶのは大変かもしれません。
また、店員さんに見られるのが恥ずかしいと感じる人なら、店舗だと選びにくいでしょう。

以上から、実店舗の花屋は来店する時間を作れる人や、店員さんに質問して選びたい人におすすめです。

通販の花屋

通販の花屋のメリットは、自宅から一歩も出ずに注文から受け取りまで完結する点です。

通販の花屋なら、仕事終わりやお昼休みなどにスマートフォンから注文できます。検索機能を使えば、花を買ったことがない人でも豊富な種類のなかから簡単に花を選べます。
注文後は自宅で待機して受け取るだけです。指定した時間に届けてもらえるので、店舗まで行く手間も持ち帰りの手間もありません。

通販の花屋のデメリットは、サイトによって花の品質にバラつきがあることでしょう。

「届いた花を見てみたら、あまり元気がなかった」と、トラブルになるかもしれません。実物を確認できないため、届いた商品のイメージが異なる恐れもあります。

来店の手間がかからない通販の花屋は、忙しい人にとくにおすすめですが、花の品質は届くまではわかりません。そのため、「値段が安すぎないか」「品質や鮮度にこだわっているか」を販売ページから確認すると良いでしょう。

まとめ

お墓参りの定番の花や植物は、菊やキンセンカ、リンドウ、ユリ、カーネーション、スターチス、榊(さかき)です。
「故人が喜んでくれるか」を基準に定番の花から選んでみてください。きっと素敵なお供えになるでしょう。

お墓参りの花は供養の気持ちを込めたお供え物です。
肉体を離れた魂が、香りやその美しい形を楽しんでくれるように、素敵なお墓参りのお花をえらんでみましょう。