成人式という門出に、お祝いのお花を贈ろうと考えている人はとても多いと思います。
しかし、どのような花を贈ればいいのか、迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
花束がいいのか、アレンジメントやブーケの方が喜んでくれるだろうか・・
お花の贈り方はさまざまですので、迷い始めるときりがありません。
相手の好みや服装に合ったお花、成人式にふさわしい花言葉を持ったお花があるのか、まずはお花の種類をチェックすることから始めましょう。
そこで本記事では、成人式のフラワーギフトで人気のお花を紹介します。
お花に関する豆知識やそれぞれの花言葉、お花を贈る際のポイントなどについても触れていますので、参考にしてみてください。
成人式に上品な花を贈るなら「バラ」がおすすめ
フラワーギフトとして、まず思い浮かぶのがバラという方も多いでしょう。
まさに「花の女王」という貫禄のバラは、その優雅で美しい姿と甘い香りで、古くから人々に愛されてきました。
バラの特徴
バラは、バラ科・バラ属の植物で、原産地は古代ローマか中国だという説もあります。
世界中で栽培されているバラには、大輪の花や小さな花をたくさん咲かせる種類、八重の花びら・一重の花びら、また一年草や多年草など多くの種類があります。
その種類の多さから、花束やアレンジメント、ブーケなどさまざまな形で楽しまれてきました。
ギリシャ神話では、美と愛の神・ヴィーナスの涙から生まれたとされており、バラは愛の象徴とも言われ、花言葉にも愛に関するものが多く見られます。
バラの花言葉
バラは種類によって異なった花言葉があります。
バラ全体の花言葉は、「愛」「美」ですが、つるバラは「さわやか」「無邪気」、野ばらには「優しい心」という花言葉があります。
また、花色によっても異なった花言葉があります。
- 赤…愛情・情熱・あなたを愛しています
- ピンク…上品・感謝・気品・恋の誓い
- オレンジ…信頼・健やか・絆・魅惑
- 白…純潔・清純・約束を守る
- 青…喝采・夢がかなう・神の祝福・奇跡・不可能
- 紫…誇り・尊敬・王座
- 緑…穏やか・希望を持つ
- 黄…平和・友情・献身・嫉妬
バラのお花自体が華やかで、成人式の贈り物としては十分なのですが、メッセージを込めたいなら、花色を工夫してみてはいかがでしょうか。
例えば、「上品」という意味のピンク、「健やか」のオレンジ、「神の祝福」の青の組み合わせは、成人式にはぴったりでしょう。
本数によっても花言葉が違いますが、そのほとんどが愛に関する言葉なので、成人式に贈る場合はあまり気にしなくても大丈夫。
ただ、どのお花もほぼ共通して15本「ごめんなさい」・16本「不安な愛」・17本「絶望的な愛」という花言葉になっていますので、この本数は避けた方が良いでしょう。
プレゼントする際のポイント
贈る相手が、振袖を着られるのなら、振袖の柄に合わせた花色を選んでみてください。
着物の柄にさまざまな色が使われている場合は、単色のバラにした方が映えます。
新成人に贈るのですから、バラだけよりもカスミソウなどを添えた方が、若々しさが出るのではないでしょうか。
成人式で新たな門出を祝うなら「スイートピー」がおすすめ
パステルカラーの可愛いイメージのスイートピーは、成人の門出をお祝いするのにぴったりのお花です。
スイートピーの特徴
スイートピーは、豆科レンリンソウ属の植物で、イタリアのシチリア島が原産です。
開花時期は4〜5月で、花びらは蝶々のようにひらひらとしています。
スイート(甘い)ピー(豆)と呼ばれるように、スイートピーは、甘くてとても心地よい香りが特徴的です。
ガーデニングや切り花、ブーケにもよく利用される人気の高いお花です。
スイートピーの花言葉
スイートピー全隊の花言葉は、「門出」「優しい思い出」「別離」となっています。
花色別の花言葉は次の通りです。
- ピンク…繊細・優美
- 白…ほのかな喜び
- 黄…判断力・分別
- 紫…永遠の喜び
赤の花色には固有の花言葉がありませんので、全体の花言葉と同じと考えてください。
ちなみに、1982年に松田聖子さんの『赤いスイートピー』がヒットしたころ、赤色のスイートピーはほとんど流通していませんでした。
赤色のスイートピーという品種は、この曲のヒットがきっかけで品種改良が進み、流通するようになったのですよ。
プレゼントする際のポイント
優しくて甘い香りのスイートピーは、香りの強いフリージアやチューリップとも相性が良く、組み合わせたアレンジメントがおすすめです。
花言葉の「門出」にふさわしく、色々なパステルカラーの可愛い花束も喜ばれるのではないでしょうか。
春の訪れを感じさせる「チューリップ」も成人式に人気
春の花を代表するチューリップは、鮮やかな花色や独特の姿で人気の高いお花です。
可愛くて、かつ華やかなイメージは、成人式の贈り物としてもおすすめできます。
チューリップの特徴
チューリップは、ユリ科チューリップ属の植物で、原産国はトルコ。
開花時期は3〜5月で、見ごろは4〜5月。
チューリップを楽しめるのは春の間だけですが、気品さと可愛らしさを兼ね備えた姿と花色の多さが、魅力となって高い人気を誇っています。
多様な花色には、それぞれの花言葉があります。成人式にふさわしい花言葉はあるでしょうか?
チューリップの花言葉
チューリップ全体の花言葉は「思いやり」「博愛」です。
この花言葉は、3人の騎士にプロポーズされた女性が、自分が花の姿になることで、誰も悲しませないという選択をするというオランダの伝承が由来となっています。
花色別の花言葉は、次の通りです。
- 赤…永遠の愛・愛の告白
- ピンク…愛の芽生え・誠実な愛
- 白…純真・新しい愛・失恋
- 黄…正直・実らぬ恋
- 紫…不滅の愛・気高さ
- オレンジ…照れ屋
プレゼントする際のポイント
花色が多く、コロンとした可愛い姿のチューリップは、さまざまな組み合わせの花束が一番おすすめです。
ただ、白と黄色のチューリップには、ネガティブな花言葉が含まれていますので、避けておいた方が無難ですね。
チューリップの球根を冷蔵施設で管理し、通常の開花時期よりも早く開花させるアイスチューリップなら、切り花にしても普通より長持ちします。
せっかくの成人式の贈り物ですので、長い間楽しめるアイスチューリップという選択も考えてみてください。
成人式を可愛らしく彩る花なら「ガーベラ」がおすすめ
見た目が可愛く、まさにお花らしい姿のガーベラは、お部屋に飾ると元気が出てくるような明るい雰囲気たっぷりのお花です。
その明るさは、成人式のお祝いにもぴったりですね。
ガーベラの特徴
ガーベラは、キク科ガーベラ属の植物で、原産地は南アフリカです。
よく見かける大輪のもの以外に、「ミニガーベラ」と呼ばれる小ぶりの品種など、多くの種類があります。
平たくて丸い形に咲く姿が特徴的なガーベラは、小さな子供が描くお花のイメージそのものです。花色も多く、そのほとんどがポジティブな花言葉を持っているのも魅力ですよ。
ガーベラの花言葉
ガーベラ全体の花言葉は、「希望」「常に前進」です。
成人式にぴったりの花言葉ですね。
花色別の花言葉は以下のようになっています。
- 赤…挑戦・愛
- ピンク…思いやり・崇高な愛
- 白…律儀・希望
- オレンジ…冒険心・忍耐強さ
- 黄…究極の愛・親しみやすさ
- 青…神秘
どの花色を選んでも、成人式にはふさわしい贈り物になりそうです。
プレゼントする際のポイント
ガーベラの茎は、すらっと長いので、花束にもアレンジメントにも適していますので、振袖に合わせた花色のブーケやアレンジメントがおすすめです。
花束ではなく、ガーベラの花を生かしたプリザーブドフラワーのボックスなどは、インパクトもあり、長い期間楽しめるプレゼントになります。
成人式に日持ちする花をお探しの方にはフリージアがピッタリ
優しい香りのするフリージアは、少し丸みのある花びらと鮮やかな花色が印象的です。
ガーデニングとしても人気の高いフリージアですが、切り花としても日持ちがよく長く楽しめます。
フリージアの特徴
フリージアはアヤメ科フリージア属の植物で、原産地は南アフリカです。
フリージアという名前は、彼の友人でドイツ人医師のフレーゼに敬意を表して「フリージア」と命名したと伝わっています。
秋に球根を植え、春から夏にかけて花を咲かせ、お店には12〜4月ごろに多く出回るフリージアは、香雪蘭(こうせつらん)という和名が示す通り、香りがとても良いお花です。
フリージアには、ほかに「浅黄水仙(あさぎすいせん)」「菖蒲水仙(しょうぶすいせん)」という和名もあります。
フリージアの花言葉
フリージアには「天真爛漫」「友情」「感謝」「多くの人に愛されてきた」などの花言葉があります。花色別の花言葉は、次の通りです。
- 赤…純潔
- 白…あどけなさ
- 黄…無邪気
- 紫…あこがれ
花の姿にふさわしくどれも素敵な花言葉ばかりですので、成人式にはぴったりのお花ではないでしょうか。
プレゼントする際のポイント
フリージアは、色によって香りが異なり、白は甘く、黄色はさっぱりした香りで強く薫ります。
赤系はほんのりと甘酸っぱい香り、紫は草のような弱い香りです。
贈る相手が好きそうな香りを選んでみるのも楽しいのではないでしょうか。
花束にするなら同じ春の球根花であるチューリップやアネモネと合わせるのがおすすめです。
未来を祝福する「アルストロメリア」の花を成人式に贈ろう
色鮮やかな花びらのアルストロメリアもフリージアと同様に花持ちが良いことで知られています。お花屋さんでは1年中見られるお花で、小さなユリのような姿はとても愛らしいです。
アルストロメリアの特徴
アルストロメリアは、ユリズイセン科ユリズイセン属の植物で、南アメリカが原産地です。
かつてインカ帝国が栄えたチリも原産地となっていることから「インカノユリ」という別名もあります。
日本には、大正時代に輸入されましたが、あまり普及せず、広く栽培されるようになったのは1980年代になってからでした。
花持ちの良さもあり、日本の気候に合った品種改良が進んだことで、現在ではガーデニングやフラワーギフトとしても人気があるお花になりました。
アルストロメリアの花言葉
アルストロメリア全体の花言葉は、花持ちの良さから付いた「持続」のほか、「未来へのあこがれ」「エキゾチック」「小悪魔」などがあります。
花色別の花言葉は、以下の通りです。
- 赤…幸い
- 白…凛々しさ
- ピンク…気配り
- オレンジ…友情
- 黄…持続
「未来へのあこがれ」を持ち、社会人として歩み出す成人式のお祝いにふさわしいお花です。
プレゼントする際のポイント
アルストロメリアは豊富な花色を持っていますので、色系統をそろえた花束にも使いやすいお花です。
印象も華やかでユリやバラを合わせれば、とても豪華な花束になります。
成人式にはぴったりではないでしょうか。
贈る相手が、少し控えめな人なら、小輪タイプのアルストロメリアもおすすめです。
小さめの花が可愛らしく、華やかな中に可憐さがある素敵なアレンジメントになります。
成人式に青い花を贈るなら「デルフィニウム」がぴったり
幸せになれるおまじない「サムシングブルー」のブーケにもよく使われるデルフィニウム。
鮮やかな青がとても美しく、優雅で清々しい姿が人気のお花です。
デルフィニウムの特徴
デルフィニウムは、キンポウゲ科デルフィニウム属の植物で、原産地はヨーロッパ・北アメリカ・アジア・熱帯アフリカの山地に分布しています。
デルフィニウムの最大の特徴は、華やかな青や紫の花色ですが、品種改良が進み、ピンクや黄色と言って花色を持つ品種も出てきています。
デルフィニウムには、大きく分けて1本咲きタイプとスプレー咲きタイプがありますが、よく見かけるのはスプレー咲きタイプです。見た目は異なりますが、花言葉に違いはありません。
デルフィニウムの花言葉
デルフィニウムの花言葉は、涼しげな見た目から「清明」と付けられています。
また、紫がかった花色のデルフィニウムには「高貴」という花言葉もあり、どちらも清らかな雰囲気が漂うデルフィニウムにふさわしい言葉です。
プレゼントする際のポイント
花言葉から成人式のお祝いは連想しにくいですが、花束やアレンジメントフラワーの組み合わせには、デルフィニウムの青は欠かせません。
特に青が好きな相手や男性に贈るなら、1本咲きのデルフィニウムを主役としたブルー系の花束はいかがですか?
まとめ
今回は、成人式のお祝いに贈るおすすめの花について紹介しました。どのお花もきれいで選べないという人もいらっしゃることでしょう。
しかし大切なのは、贈る相手を思いながら選ぶということ。
相手の着ている洋服や着物に合わせた色合いや組み合わせ、花言葉の意味からお花を選んだり、相手の好きな色で花束を作ってみたり、そんな時間はきっと贈る相手に伝わります。
じっくりと迷って、素敵なフラワーギフトを贈ってあげてくださいね。