「幸福の木」の通称をもつ「ドラセナ」という植物をご存じでしょうか?
ドラセナは、非常に種類が多く、どの品種でも「幸福」に関連する花言葉を持っています。観葉植物や庭木としても人気が高く、葉や樹形のバリエーションも豊富ですので、プレゼントにもぴったりです。
また、枯れにくく、生命力が強い植物ですので、観葉植物を育てたことがない初心者にもおすすめです。
しかし、枯れにくいといっても、まったく枯れないわけではありません。では、枯れる原因や、枯れる前にできる予防法はあるのでしょうか。
この記事では、枯れてしまう原因と、もし枯れてしまった場合の対処法、枯れないための予防策をご紹介します。
幸福の木の基本情報と特徴!枯れると困る縁起の良い植物
幸福の木(ドラセナ)は、亜熱帯地域に植生しています。乾燥に強く、管理は簡単で育てやすいため、初心者にもおすすめです。まずは、ドラセナがどのような植物なのか解説していきます。
基本情報
ドラセナは、品種によっては樹液が赤いため、竜の血を流す木「竜血樹」と呼ばれています。「ドラセナ」の名前はここに由来しており、ラテン語で「雌の竜」を意味します。
幸福の木(ドラセナ)の基本情報を確認しておきましょう。
科名属名: キジカクシ科ドラセナ属(リュウゼツラン科)
学名: Dracaena、Dragon tree
和名: ドラセナ、ドラゴンツリー
通称: 幸福の木
分類: 常緑
原産地: 亜熱帯地域(アフリカ全土)
大きさ: 30cm~20m
花言葉: 幸福、隠しきれない幸せ、永遠の愛
特徴
幸福の木(ドラセナ)といえば、一般的には日本での流通量が多い「ドラセナ・フレグランス・マッサンゲアナ」を指すことがほとんどです。太い幹と葉の中央にある黄色い線が特徴的で、幹の上部から放射状に葉を伸ばします。
白、薄ピンクなどの花を咲かせますが、毎年開花するわけではありません。花が咲くと良いことがあると思わせるところに神秘的な魅力がある植物です。
ドラセナは50種類以上あり、20m超の大木から2m程度までの低木までさまざまです。どの種類でも前向きな花言葉を持っており、プレゼントとしても人気が高いです。
幸福の木が枯れる原因①:水やりの問題
毎日水やりをしていませんか?
土が乾燥してからたっぷりとあげるのが正しい水やりの仕方です。毎日水を与えすぎると、根腐れを起こして枯れる原因となります。
幸福の木が枯れる原因②:日当たりの問題
ドラセナを置いている場所の日当たりはどうでしょうか?
日陰になっていたり、逆に直射日光が日中ずっと当たっていたりする場所ではありませんか?
日光は必要ですが、それは弱くても強すぎても枯れる原因になってしまいます。
幸福の木が枯れる原因③:根詰まりを起こしている
大きくなってから植え替えをしましたか?
植え替えをしないと、根詰まりをおこし、やがて根が腐ってしまいます。
水やりのときに、水が受け皿に溜まりにくくなっているようであれば根詰まりをおこしている可能性があります。一度鉢から取り出して根をチェックしてください。
底の方でとぐろを巻いているようなら、根詰まりを起こしているサインです。二回りほど大きな鉢に植え替えましょう。
幸福の木が枯れる原因④:気温の問題
寒い場所に置いていませんか?
ドラセナは暑さに強い反面、寒さには弱く、気温が10℃以下になると枯れてしまうことがあります。室内でも気温が10℃以上になる場所に置きましょう。
幸福の木が枯れる原因⑤:病害虫に食われている
ハダニ、カイガラムシ、アブラムシといった害虫が原因で枯れることも。葉の裏側にいることが多いので、日々のチェックで虫がついていないか確認しましょう。葉を霧吹きなどで湿らせることで予防することができます。
応急処置!枯れかけた幸福の木を復活させる方法3選
どんなにお世話やお手入れを頑張っても、枯れることはあります。しかし、枯れかけても復活させることができるかもしれません。幹や葉に元気がないなと感じたら試してみてください。
応急処置①:剪定する
まずは、枯れた葉や枝の剪定をしてみましょう。ぶよぶよになった枝は、清潔な剪定ばさみで根本から切り落とします。変色した葉は、変色部分から先を葉脈(中央脈)に対し垂直に切り、最後に葉の形を整えます。
応急処置②:挿し木する
元気な部分で挿し木をすると、復活させることができます。湿度が高い方が発根しやすいので、梅雨時期がおすすめです。
- 枝を付け根から20〜30cm切り、葉を2〜3枚残す。葉が大きい場合は半分に切り落とす。
- 切った枝の切り口を水に数時間つけておく。
- 鉢に用土を入れ、真ん中に枝を挿す。
- 水をやり、乾燥しすぎないように気を付けながら暖かい場所で保管する。
早ければ、約1カ月で根が生えてきます。新しい芽と根が生えてきたら、別の鉢に植え替えをします。
応急処置③:植え替えする
植え替えは、ドラセナにとっても大きなストレスです。できるだけ、暖かい時期に手早く植え替えましょう。
- 新しい鉢に、底から鉢底ネット、軽石を入れる。
- 用土を鉢の1/3程度まで入れる。
- ドラセナを鉢から取り出し、根についている土をほぐして半分ほど落とす。
- 傷んだ根や腐った根を切り落とす。
- 根を周りに広げながら、鉢の中心にドラセナを植える。
- ドラセナの周りに用土を入れる。(縁から2~3cm下を目安に)
- たっぷりと水をやり、暖かい場所で保管する。
枯れるのを予防!幸福の木の正しい育て方
幸福の木を枯れさせないための予防法を3つご紹介します。きれいに長持ちさせるためにもぜひ実践してみてください。
正しい育て方①:正しい水やりの方法とタイミング
基本的に、毎日水やりをする必要はありません。
水やりのタイミングは、土が乾燥して表面が白っぽくなってきたときです。水をあげるときは、鉢の底から水があふれるくらいしっかりと。受け皿の水はカビの温床になりますので、必ず捨ててください。
冬(11月頃〜3月頃)は休眠期に入ります。成長が止まる時期ですので、乾燥気味にするように心がけましょう。土が乾いている状態からさらに2〜3日おいてから水やりをするぐらいがちょうど良いです。
水の温度も、冷たいままの水道水ではなく、室温ぐらいにしてからあげるようにしてください。
正しい育て方②:日当たりが良いところで育てる
もともと亜熱帯地域の植物ですので、乾燥と暑さには強いのですが、夏の直射日光が当たり続けると葉焼けしてしまいます。
鉢植えの場合は、窓際で柔らかく日光が当たる場所か、レースのカーテンを引くなどの対策をするときれいな葉に成長します。
葉や枝の勢いがなくなった場合、日光を浴びる時間が短いことが原因と考えられます。柔らかく日光が当たる場所に移動させましょう。
正しい育て方③:寒さを徹底的に避ける
少し気温が下がってきたと感じた場合は、室内に移動させる、もしくは暖かい部屋に入れましょう。エアコンの風に直接当たらない場所で、暖かいスペースがベストです。
また、夜間の窓際は意外と温度が下がります。窓際に置いた場合は、寝る前に窓から少し離れた場所に移動させましょう。もし移動させない、もしくはできない場合は、分厚いカーテンに変えるなどの対策を取って、幸福の木(ドラセナ)が冷えない工夫をしましょう。
まとめ
「幸福の木」が枯れる原因と、予防法についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
環境を整え、ちょっとしたお手入れのポイントを押さえるだけで、幸福の木が枯れるリスクはぐんと減らせます。
大きく育てることができれば、それだけ大きな幸せを運んできてくれるかもしれませんね。予防法を実践して、毎日の成長を楽しみながら充実した日々を過ごしてください。
あなたのもとに大きな幸せが訪れますように。