細長く、シュッとした葉っぱが特徴的な「ドラセナ・コンシンネ」。お花屋さんなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
お部屋をより上質な空間にしてくれると、人気の高い観葉植物です。
今回は、ドラセナ・コンシンネが気になる方に向けて、基本情報や特徴などを分かりやすくまとめました。
大抵のものが鉢に植えられた状態で販売されているので、一から育て上げる必要がなく、比較的気軽に楽しめる点も大きなメリット。ただし、置き場所や病害虫など、育てる上で注意しなければならない点もいくつかあります。
この記事を読んで、ドラセナ・コンシンネの育て方などについて一緒に学んでいきましょう。
ドラセナ・コンシンネの基本情報
ドラセナ・コンシンネは、細長くシュッとした葉っぱが特徴的な「リュウケツジュ科・ドラセナ属」に分類される観葉植物。
モーリシャス島やマダガスカル島といった熱帯アフリカが原産地です。スマートな姿で、お部屋の雰囲気を上質なものにしてくれます。
本来は5m程の大きさに生長する木ですが、お花屋さんなどでは高さ50cm前後~150cm以上のものが多く扱われています。鉢に植えられた状態で通年販売されている観葉植物です。
ドラセナ・コンシンネの特徴
樹形と葉っぱが特徴的なドラセナ・コンシンネ。ここでは、特徴について詳しく見ていきましょう。
特徴
初めのうちは1本の幹で立つ単幹(たんかん)の状態ですが、成長するに従って枝分かれします。また、幹はある程度なら自由に形作れるので、オリジナリティある姿にすることも可能です。
笹や剣のように細くて長い形の葉っぱが特徴的で、枝の先から飛び出すように生えています。葉っぱのベースは基本的に緑色でフチは赤紫色と、色合いも素敵な植物です。
どんな花が咲く?
基本的には葉っぱを見て楽しむ植物ですが、稀に成長したドラセナは花を咲かせることもあります。品種によって花の様子は様々ですが、成熟した樹木でないと花をつけないため、共通してあまり見ることができません。
開花するのは5月あたり。白い花を咲かせ、甘い香りを漂わせます。花自体は小さく、いくつも咲き誇るのが特徴です。
ドラセナ・コンシンネの品種を紹介
ドラセナ・コンシンネには「ドラセナ・コンシンネ・レインボー」「ドラセナ・コンシンネ・トリコロール(トリカラー)」という品種もあります。
ドラセナ・コンシンネ・レインボーは、コンシンネが突然変異して誕生した品種。赤い葉色が美しく、インテリアとして人気の高い品種です。
ドラセナ・コンシンネ・トリコロール(トリカラー)は、赤・黄・緑の3色が取り込まれている、カラフルな葉っぱが特徴的な園芸品種です。
【真実】を象徴するドラセナ・コンシンネの花言葉
ドラセナ・コンシンネの花言葉は「真実さ」。シャープでまっすぐな鋭い葉っぱに由来しており、別名「真実の木」とも呼ばれています。
そして、すべてのドラセナに共通する花言葉は「幸福」。この花言葉のルーツであるハワイでは、古くからドラセナを家の前に置くと幸せが訪れるとされてきました。
この習慣からドラセナは「幸福を招く木」と呼ばれるようになり、花言葉も「幸福」となったとされています。
陽気を放つ!ドラセナ・コンシンネの風水効果を紹介
葉が上向きに生える植物は"陽"の気を、細く尖った葉は"鋭い"気を発生させるといわれています。"鋭い陽の気"を放つコンシンネを玄関や店先に置くことで、邪気を寄せ付けない風水効果を期待できるでしょう。特に東や東南、南、南西の方角に置くと、開運や金運アップの効果があるといわれています。
ドラセナ・コンシンネに適した栽培環境とは
観葉植物として人気のあるドラセナ・コンシンネにもお手入れは必要です。ここでは、コンシンネに適した栽培環境についてご紹介します。
日当たり
直接日光に当たると、葉が枯れ落ちてしまいます。室内に飾る場合は、レースカーテン越しの明るい窓際に置きましょう。ベランダに置く場合は、日差し避けの下に置くと安心です。
温度
窓辺から少し離し、温風が直接かからない場所に置きましょう。10度より気温が低い場所に置き続けると、寒さで弱って枯れてしまう恐れがあります。冬の寒い時期は、室内に取り込むと良いでしょう。
用土
観葉植物用の培養土か排水性の良い土が適しています。一方で、市販の観葉植物用培養土は土に有機質が含まれているため、コバエが発生する可能性も否めません。気になる場合は、小粒赤玉土6:パーライト2:バーベキュライト2 を配合するなど、有機質を含まない用土を使いましょう。
ドラセナ・コンシンネの栽培に必要な準備物
ドラセナ・コンシンネを栽培するのであれば「苗・植木鉢・観葉植物用の培養土・化成肥料、液体肥料」を準備しましょう。あまり小さい鉢だと倒れやすくなるため、やや深い鉢を使うのがおすすめです。葉の広がる範囲より、一回り程度直径が小さな鉢を選ぶと良いでしょう。そのほか、園芸用のグローブや土入れ、ハサミなどもあるとお手入れの際にも便利です。
【誰でもできる】ドラセナ・コンシンネの育て方をわかりやすく解説!
ドラセナ・コンシンネを育てる場合、下記の2点を意識しましょう。
植え付け
コンシンネは、市販の鉢植えを育てるのが一般的です。植え付けや植え替えをするのであれば、5〜7月頃に行いましょう。鉢底から根が出たり排水が悪くなったりしたら、植え替えを検討します。
水やり
よく育つ5〜9月頃には、たくさんの水が必要です。土の表面がしっかり乾き、白くなったら鉢の底から流れるくらいたっぷりと水を注ぎましょう。この時、受け皿に水を残しておくと根が腐るため、必ず捨てる必要があります。
真冬の場合は、土の表面が乾いて2~3日置いてから水やりをする程度で構いません。乾燥が気になる時は、葉の表裏へ霧吹きで水をかける「葉水」を行ないましょう。
ドラセナ・コンシンネが大きくなりすぎたら【剪定】しよう!
どんどん上へと伸びるコンシンネは、数年経つと高く伸びすぎて不恰好な姿になります。
そこで「剪定」を行い、形を整えてあげることが大切です。
4~5月頃に枝を水平に切り落としてもとの姿に戻す「切り戻し剪定」をしてあげましょう。枝はどこを切っても構いません。大胆に枝を切ることになりますが、年内には枝の脇から新しい枝が生えてきます。
ドラセナ・コンシンネが根詰まりしたら【植え替え・鉢替え】で対処!
しばらく同じ鉢で育てていると、根が伸びて土の中のスペースが減り、根詰まりを起こして枯れてしまう可能性があります。
「鉢の底穴から根が飛び出ている」
「水が土に染み込まない」
といったタイミングで、植え替えをしてあげましょう。
よく生長する5~9月の間であれば、いつ植え替えをしても構いません。植物への負担が少なくて済む5~6月の植え替えは、特におすすめです。
ドラセナ・コンシンネは【挿し木】をして増やそう!
小さなコンシンネを飾って楽しみたい方は、5〜9月の間に切った枝を土に植えて数を増やしましょう。これは「挿し木」と呼ばれる増やし方です。剪定の際に切り落とした枝を活用すると、効率的に増やせます。
ドラセナ・コンシンネの栽培の注意点①:肥料は欠かさない
コンシンネに肥料を与えると、生長を促進し元気に育つ効果が期待できます。
一方で、タイミングを間違えると効果が出ず、根を弱らせてしまう可能性もあるため注意が必要です。肥料を与えるタイミングとしては、気温が上がる5〜7月が最適とされています。
また、肥料には即効性のある「液体肥料」と、土の上に置きゆっくりと栄養を与える「緩効性肥料」の2種類があります。
液体肥料であれば2ヶ月に1回程度、緩効性肥料は2週間に1回程度を目安に取り入れましょう。ただし、肥料の与え過ぎは肥料焼けを起こし、根を弱らせる可能性があります。用量をきちんと守って使いましょう。
ドラセナ・コンシンネの栽培の注意点②:病害虫に注意しよう
注意すべき害虫には、温度が上昇している季節に発生する「ハダニ」、日の当たり具合が良くない場合に発生する「カイガラムシ」が挙げられます。ハダニとカイガラムシは、幹や葉に付いて植物の養分を吸収する厄介な害虫です。
また、乾燥する時期には、硬い殻に覆われている「ロウカイガラムシ」、白い粉を纏ったような「コナカイガラムシ」にも注意しましょう。
大切な植物を守るためにも、こまめに害虫をチェックし、発見したらヘラなどで取り除いたりすることが大切です。害虫を早く駆除したい場合は、殺虫剤を使用したり勢いの良い水流で洗い流したりすると良いでしょう。
まとめ
今回は、ドラセナ・コンシンネの基本情報や特徴、品種などについて分かりやすくご紹介しました。ポイントさえ押さえれば手軽に育てられるため、インテリアや贈り物としても不動の人気を誇る観葉植物。「幸福を招く木」とも呼ばれるドラセナは、大切な方へのギフトにもおすすめです。気になった方はこの機会にドラセナ・コンシンネを手に取り、観葉植物のある暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。