60歳の還暦や70歳の古希、77歳の喜寿、80歳の傘寿、88歳の米寿など日本では伝統的に、区切りのよい年齢に到達したお年寄りの方へ、お祝いをする習慣があります。そのなかに今回このページで紹介する卒寿があります。
おじいちゃんやおばあちゃんなど自分の家族が卒寿を迎えたら、何かお祝いをしたいと思う人も多いでしょう。
卒寿で何かプレゼントをする際にはどういった品物がよいか、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
お花をプレゼントするのもよいでしょう。どのような品種を送るとよいかについても見ていきます。
まずは卒寿のお祝いについて、その意味を知ることからはじめましょう。
卒寿のお祝いはどういった意味?由来は漢字にある
卒寿とは数え年で90歳のお祝いです。
なぜ90歳のお祝いを卒寿と呼ぶか、それには漢字が関係しているのです。「卒」には「卆」という略字があります。「九」と「十」によって構成されているので、90歳のお祝いを卒寿と呼ぶようになりました。
ちなみに卒寿には別名があって、それは「鳩寿(きゅうじゅ)」です。「鳩」の漢字に「九」が含まれているため名付けられたようです。
卒寿のお祝いに贈り物を選ぶ!ポイントは白や紫色
長寿祝いにはそれぞれテーマカラーがあります。その色のついたプレゼントを渡すのがよいでしょう。
ちなみに卒寿の場合、白色もしくは紫色がテーマカラーです。白には「神聖」、紫には「高貴」という意味合いがあります。そこから90歳まで長生きをされた方に対して、敬意を示すという意味合いがあるのです。
その他には紅白や、金銀の色合いの品物を贈るのもよいとされています。いずれもおめでたいイメージのある色となります。
ただしあまり色にこだわる必要はありません。お祝いや感謝の気持ちが先方に伝わればよいのです。思い出の品物を贈るのもよいでしょう。
しかしいくらお祝いの気持ちを込めるとよいといっても、注意点はあります。しっかりと確認をしておきましょう。
卒寿のお祝いを贈る際の注意点は?時期や品物はよく考えよう
卒寿祝いをいつ行うかですが、今は数え年ではなく満90歳の誕生日に行うのが一般的です。
親戚や知人が集まりやすいタイミングでお祝いをしてもよいでしょう。たとえば正月やゴールデンウィーク、お盆休みもおすすめです。90歳と高齢なので、当人の体調を見ながらお祝いのタイミングを考えるとよいでしょう。
敬老の日や父の日・母の日などの記念日と同じ日に合わせる場合もあります。
贈り物の選び方として、縁起の悪いものは避けるべきといえます。菊などの仏花はお葬式を連想させので縁起がよいとはいえません。
甘いものやお酒、旅行は喜ばれる贈り物ですが、当人の体調によっては、受け取れない可能性もあるため十分配慮しましょう。
あまり年寄り扱いするような品物も、渡さないのが賢明です。
そうはいっても品物が思い浮かばないという方もいるでしょう。好みなどがわからないなら、人気のものを選んでみるのもおすすめです。
卒寿のお祝いに人気なのは?記念になるものや好きなものなど
卒寿のお祝いで何がよいか、基本は当人の好みで考えるとよいでしょう。迷ったのであれば、記念になるような品がおすすめです。たとえば名入れグッズや誕生日の日付が入った新聞などは人気です。名前や「卒寿」の言葉、何か一言メッセージを入れると喜ばれます。
その他には本人の体調が許すなら、おいしい食べ物を贈るのもよいかもしれません。ひざ掛けや座椅子など、お年寄りの体調をケアするようなアイテムを贈るのも喜ばれるでしょう。誰かと同居しているようであれば、その人に何をほしがっているのか、聞いてみるのもよいでしょう。
還暦というと、赤いちゃんちゃんこを贈るケースが多いですが、卒寿では紫色のちゃんちゃんこを贈るのも選択肢のひとつで、最近は長寿祝いの贈り物ランキングにも入ってきました。
卒寿のお祝いには、贈り物としてお花もおすすめです。
花の贈り方には花束だけでなく、さまざまなスタイルがあります。
卒寿のお祝いに花を贈ろう!バラやガーベラなどおすすめ多数
お花はプレゼントの定番です。
卒寿のプレゼントとして、お花を贈るのもおすすめです。
ここでは、卒寿に似合う、おすすめの花をいくつかピックアップしてみました。また同じ花でもアレンジによって、もらった側の印象も変わっていきます。どういったスタイルがあるかについても以下にまとめていきましょう。
卒寿におすすめの花・バラやトルコキキョウなど
卒寿のお祝いにおける花の定番にバラがあります。紫のバラなら卒寿の色にもマッチします。ちなみに紫のバラの場合「上品」や「誇り」といった花言葉があり、卒寿のお祝いに適しています。
トルコキキョウも、長寿祝いのお花として人気があります。見た目が華やかでボリュームもあるため、花束で渡すときにおすすめです。
トルコキキョウには紫の花もあり「希望」という花言葉があるため、前向きなイメージがあります。
ガーベラも卒寿のお祝いとして定番のひとつです。さまざまなアレンジメントがしやすく、カラーバリエーションも充実しています。また開花時期は春と秋、年2回あるので調達しやすいのも人気の理由です。
卒寿に贈る花のスタイル・花束やハーバリウムなど
卒寿祝いでお花をプレゼントしようと思っていて、どういった形で送ればよいか迷っていませんか? 花の渡し方は自由です。花束や鉢植えの状態で渡してもよいでしょう。
しかし生花の場合、せっかく渡したときはきれいでも、すぐにしおれたり枯れたりします。
いつまでもきれいな状態でキープしたいなら、プリザーブドフラワーやハーバリウムがおすすめです。
ハーバリウムは小瓶の中にオイルを入れて、その中にお花を入れるインテリアアイテムです。水やりなどの手間も省けて、1年以上そのままの状態で鑑賞できるため、喜ばれるでしょう。
卒寿に花を贈るならネット通販が便利
卒寿に送る花を購入するにあたって、通販サイトを利用するのもよいでしょう。インターネットで品定めができるので、24時間好きなタイミングでじっくり時間をかけて、花探しができるからです。
お花屋さんが近くにない、仕事などで忙しく店の営業時間に来店できない人にもおすすめといえます。
また配達日の指定ができるのも、ネット通販をおすすめする理由です。誕生日など、好きなタイミングでお届けできます。最高の状態でお花を届けられるのも、人気の理由のひとつです。
卒寿のお祝いでは花にメッセージを添えてみよう
卒寿で贈り物を渡す際に、オリジナルのメッセージをカードや手紙にして添えるのもよいでしょう。感謝の気持ちを相手に伝えられるからです。どういったメッセージがよいか、あまり深く考える必要はありません。自分の素直な思いを文章にすればよいのです。
家族であれば「おじいちゃん、卒寿おめでとうございます。これからもずっと健康でいてくださいね」など。「おばあちゃん卒寿おめでとう、今度は白寿(99歳)のお祝いだね!」といった文面で十分伝わります。
元上司や恩師などお世話になってきた目上の人に対しては、「○○様 卒寿をお迎えとのこと、心よりお祝い申し上げます」など。また「○○様卒寿おめでとうございます。ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます」といった、ていねいな文章で一言添えるのが好ましいでしょう。
まとめ
身内やお世話になった方が数え90歳の卒寿を迎えたことは、おめでたいことです。
お祝いの気持ちを伝えたいと思うのであれば、何か贈り物を渡すとよいでしょう。紫もしくは白の贈り物が好ましいものの、あまり色にこだわる必要はありません。
卒寿のお祝いにお花を渡すのもおすすめです。花束だけでなく、プリザーブドフラワーやハーバリウムなど、長く楽しめるお花もおすすめです。
名入れグッズなど定番の記念品とお花のコラボ商品も喜ばれるでしょう。
感謝の気持ちは、自分の言葉でメッセージにしましょう。
それだけで特別な贈り物になります。思い出にも残るでしょう。