コラム

2022/07/04

傘寿の祝い方 感謝を込めて花を贈る

日本では、歳を重ねると節目の年齢ごとにお祝いをする風習があります。

「傘寿(さんじゅ)」もその長寿のお祝いのひとつで、80歳という節目を迎えたことを称え、家族でお祝いをします。

しかし傘寿は誕生日や敬老の日のように、毎年やってくるわけではありません。傘寿を迎えるおじいちゃんやおばあちゃんをお祝いしようと思っても、いざとなると戸惑ってしまうこともあるでしょう。

この記事では、傘寿のお祝いのしかたや贈り物について解説。マナーや注意点についてもお伝えします。

おじいちゃん・おばあちゃんに感謝と尊敬の気持ちを伝え、喜んでもらえる傘寿になりますように。

そもそも傘寿とは? ご長寿80歳の祝い

そもそも傘寿とは? ご長寿80歳の祝い

日本では伝統的に、節目の年齢ごとに長寿のお祝いをします。
60歳の「還暦」は赤いちゃんちゃんこのイメージが強いですね。70歳は「古希」、77歳は「喜寿」、88歳は「米寿」と呼ばれます。

80歳を祝うのが「傘寿(さんじゅ)」です。

なぜ80歳が傘寿なのかというと、これは「傘」という漢字の略字「仐」が「八十」と読めることに由来しています。傘は開くと末広がりで縁起がいいということからも長寿のお祝いにふさわしいとされたのでしょう。

では傘寿では、どのようなお祝いの仕方があるでしょうか。

傘寿の祝い方 家族で一緒に過ごす

傘寿の祝い方 家族で一緒に過ごす

傘寿は80歳のお祝いですが、これは数え年で80歳のことです。ただし、現在の日本の社会では満年齢の使用が標準となっており、傘寿についても満80歳の年にお祝いするのが一般的になっています。

傘寿のお祝いの日は、できるだけ多くの家族が集まって、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に過ごしましょう。
家でお祝いの会を開いてもいいですし、家族そろってレストランでの食事を楽しんだり、家族旅行に出かけるのも素敵な思い出になります。

傘寿の祝い方 プレゼントを贈る

傘寿の祝い方 プレゼントを贈る

長寿の節目にはそれぞれ祝い色(テーマカラー)があります。還暦なら「赤」、古希や喜寿は「紫」です。

傘寿の祝い色は「黄色」です。「金色」「金茶色」も同系色として傘寿の色とされています。

傘寿のプレゼントには、祝い色である「黄色」のものを選ぶのがよいとされています。
たとえば還暦になぞらえて、黄色のちゃんちゃんこを贈るご家族もあります。

しかしお祝いの品は、ありがとうの気持ちが伝わることと、相手に喜んでもらうことが大切です。色にこだわりすぎるあまり、そのポイントから外れてしまわないように注意しましょう。

また傘寿では、名前入りのグッズや、湯呑・箸・食器類、似顔絵ギフト、誕生日新聞などが記念の品として人気です。
他の長寿祝いにない傾向としては、傘のプレゼントが人気となっています。もちろんこれは「傘寿」にちなんでのことです。

贈り物についても、定番商品や人気ランキングに頼りすぎず、おじいちゃん・おばちゃんに何を贈ったら喜ばれるか、感謝の気持ちが伝わるかを考えましょう。

おすすめは、お花です。

傘寿の祝い方 花を贈る

傘寿の祝い方 花を贈る

お花は女性にも男性にも喜ばれるプレゼントの代表です。

傘寿のお祝い色は黄色ですが、紫の花を選ぶ方も多く、この2色だけを見てもオススメの花はたくさんあります。

傘寿におすすめの花

傘寿の贈り物には、胡蝶蘭(こちょうらん)やトルコキキョウ、アマリリス、ダリア、マーガレット、ガーベラ、バラなどが人気です。
これらの花は、黄色や紫の種類があり、傘寿にはピッタリのお花となっています。
色を組み合わせてアレンジしてもらうのもおすすめです。

傘寿に贈る花のスタイル

生花の花束やアレンジメントは香りや色が鮮やかで喜ばれますが、長期間の保存がきかないため、長い間お花を楽しみたいという方には、鮮やかな色に加工したプリザーブドフラワーや専用のオイルで花の美しさをボトルに閉じ込めたハーバリウムなども人気があります。

観葉植物は長年親しまれており、小鉢から大鉢まで様々な種類があるため、好みのものを見つけやすくギフトとしても人気があります。

傘寿のお祝いは、花にメッセージを添えて

傘寿のお祝いは、花にメッセージを添えて

お花のギフトには、オリジナルのメッセージを添えましょう。

「いつもありがとう」
「もっと長生きしてね」
「目標にしています」

心の内を素直に綴り、できれば手書きのカードや手紙にしてお花と一緒に贈りましょう。
お花と言葉の力で、おじいちゃん・おばあちゃんへの想いを伝えてください。

傘寿のお祝いで気にしたい注意点

傘寿のお祝いで気にしたい注意点

最後に、傘寿のお祝いで注意すべき点を確認しておきましょう。

縁起のよくないものは贈り物にふさわしくありません。
長寿のお祝いでいちばん避けたいのは「死」や「苦」を連想させるものです。
「櫛」「シクラメン」などがこれに当たります。
「菊の花」や「白いハンカチ」はお葬式を連想させるものとして、やはり贈り物には嫌われます。

老いを感じさせるものは贈らないようにしましょう。
長寿時代の80代は若々しい方が多いです。年寄扱いするのは失礼にあたります。
「老眼鏡」や「杖」がこれに当たります。

贈り物は健康状態を考慮して決めましょう。
お酒や食べ物など口に入れるもの、旅行など体力を要するものは、健康や体調に影響を与えます。普段からおじいちゃん・おばあちゃんのことをよく知り、無理をさせないことを心がけましょう。

まとめ

傘寿のお祝いの仕方についてお話ししました。

傘寿を迎えたおじいちゃん・おばあちゃんにはお花を贈り、お孫さんたちも交えて家族一緒に過ごすのがいちばんのお祝いになると思います。

傘寿にふさわしいお花には、胡蝶蘭やトルコキキョウ、アマリリス、ダリア、マーガレット、ガーベラ、バラなどがあります。

花束やアレンジメント、プリザーブドフラワーやハーバリウムなど、花を贈るスタイルも考えましょう。

そしてお花には、感謝の心を込めた特別なメッセージを添えましょう。
思い出に残る、なによりの傘寿になるでしょう。