数多くの品種があり、多くの方に愛されているユリの花。
冠婚葬祭や誕生日、母の日や父の日など、さまざまな場面でプレゼントに用いられていますが、せっかく渡すなら相手に心から喜んで頂きたいですよね。
そのためには、ユリの花にはどんな品種が存在するか・プレゼントの際に配慮が必要なポイントがあるか知っておきましょう。
本記事では、ユリの花には一体どんな特徴があるか、そして、品種やプレゼントを贈る際のポイントについて解説します。
プレゼントの定番のひとつであるユリの花。普段からお世話になっている方へ、ユリの花で素敵なサプライズを提供してみませんか?
ユリの花の特徴について
まずは、ユリの花の特徴について説明します。ユリの花を贈る前に一体どのような特徴があるか押さえておきましょう。
ユリの花ってどんな花?
ユリは、ユリ科ユリ目ユリ属の総称で、漏斗(ろうと)状の花を咲かせます。
日本だけでなく、アメリカやヨーロッパなど様々な場所に分布。数多くの品種が存在するのも相まって、世界中の方から愛されている花のひとつです。
日本の野山にも自生しており、ハイキングや登山の途中で見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
名前の由来はいくつも存在し、例えば、ユリの花が風に「揺れる」様子から「揺すり」と呼ばれるようになり、それが「ユリ」へと変化していったという説が有名です。
漢字で「百合」と書くのは、葉や養分を蓄えた鱗茎と呼ばれる部分がいくつも重なり合っている様子が由来だとか。
8世紀初期から続く奈良県の三枝祭では、ユリの一種であるササユリが用いられるなど、長い歴史を持つ花としても知られています。
5~8月に花が咲く
人気のユリは1年を通して流通してはいますが、やはり旬の季節に贈れるのがベスト。
ユリは品種によって開花時期が異なりますが、一般的には5~8月になると花を咲かせます。
プレゼントにユリの花を贈る際には、いつ花が咲くか知っておくことも大切です。
さまざまな色の花を咲かせる
ユリの花と聞いて多くの方がイメージするのは純白の花びらでしょう。
しかし、ユリの花の色は多種多様。白だけでなくピンク・赤・オレンジ・黄色、紫や黒の品種も存在します。
これだけ色が多いと、プレゼントにユリの花を贈る際、どの色を選べば良いか悩んでしまいますね。
栽培の時期は9~10月
ユリを鉢植えや地植えで育てている場合、9~10月がユリを増やすチャンス。
地面の下にある球根は「鱗片」と呼ばれる分厚いうろこのような葉がいくつも重なってできています。鱗片をはがして土に植えると、ユリを増やすことができるんですよ。
また、花が開花した後に花がら摘みを行わないまま置いておくと種がつきます。その種をまいて増やすことも可能です。
ちなみに、ホームセンターなどで球根を買って育てたい場合、植える時期10~11月がおすすめ。もし種から育てる場合は、春と秋の気温20℃前後のシーズンが最適ですよ。
ユリの花には数多くの種類が存在する
ユリの花をプレゼントするなら、どのような種類があるか知っておきたいところ。ここからは、ユリの品種について紹介します。
ヤマユリ
ヤマユリは、本州の平地から山地に分布していて、開花時期は7~8月です。香りが強いのに加え、直径約20~25cmの大きな花を咲かせるのが特徴的。
茎の長さは個体差がありますが、120~200cmまで大きくなるものもあります。さらに、白い花びらには、黄色い筋と赤い斑点がついています。
「荘厳」「飾らぬ美」「飾らない愛」など、多くの花言葉を持っているユリとしても知られています。
ササユリ
ササユリは、明るい森林や山地の草原に分布していて、開花時期は6~7月。香りが強く、長さが10~15cmの淡いピンクの花を横向きに咲かせます。
名前の由来は、葉が笹の葉によく似ているから。
花言葉は、その見た目を表現する「上品」、害虫に弱く花を咲かせるまでに数年かかることに由来した「希少」です。
オトメユリ
オトメユリは、山形県・福島県・新潟県の山地などに自生しているユリの花。平地だと5月中旬から花を咲かせ、ユリの花の中では最も早咲きの品種として知られています。
直径約6~9cmの薄いピンク色の花弁が特徴で、甘い香りを漂わせます。
花言葉は、「飾らぬ美」「私の心」「好奇心の芽生え」など。おしゃれな花言葉を持つ花をプレゼントしたいなら、オトメユリがぴったりでしょう。
オニユリ
オニユリは、斑点のあるオレンジの花びらを持つユリの花です。
ヒメユリに比べて大きいこと・花が赤鬼のように見えることなど、名前の由来がいくつか存在します。暑さ・寒さに強いので、日本の日理地域に分布しています。
葉の上に球根のような性質を持つムカゴができるのが特徴で、このムカゴから新たな芽を育てることもできます。「陽気」「華麗」「愉快」など、ポジティブな印象を与える花言葉を持っています。
カノコユリ
カノコユリは、ピンクや白の花びらに、鹿の背中のまだら模様に似たピンクまたは紅色の斑点が花びらについている可愛らしいユリ。
球根が赤ければ赤い程、花の色が赤くなる傾向があります。花の大きさは直径8~12cmで、硬さと光沢がある線形の葉が特徴的です。
花言葉は、「荘厳」「上品」「富と誇り」などが挙げられます。
ヒメユリ
ヒメユリは、日本や朝鮮半島・中国北部などに分布するユリの花です。
赤やオレンジの花を咲かせ、開花時期は6~7月。花の大きさは直径5~8cmと小ぶりで、花びらが星型に開いていること、1本の茎から10数輪ものお花を咲かせることが特徴的です。
花言葉は、「誇り」「可憐な愛情」「変わらない愛らしさ」など。
テッポウユリ
テッポウユリは、ラッパのような白い花を横向きに咲かせるのが特徴的で、開花時期は6~8月。九州南部から沖縄県にかけて分布しています。
比較的、育てやすいのも相まって、多くの方に愛されている花のひとつです。冠婚葬祭やキリスト教の宗教行事で用いられることがあります。
「純潔」「甘美」の花言葉を持ちます。
エゾスカシユリ
エゾスカシユリは、北海道や本州北部の山地や海岸に分布する花で、開花時期は6~7月です。朝鮮半島や中国でも見られ、盃状でオレンジの花を咲かせます。
花びらと、花の外側にある葉が変形した「がく」の間に隙間があり、そこから反対側を「透かし」て見ることができるのがエゾスカシユリという花名の由来。
「親思い」という優しい花言葉があります。
コネチカット・キング
コネチカット・キングは、スカシユリ系の品種で、明るい黄色の花を咲かせます。花つきが良いのが特徴的で、開花時期は6~7月。
コネチカット・キングのような黄色いユリの花には一般に「陽気」という花言葉があります。
カサブランカ
カサブランカは、直径が20cm以上の白い大輪の花を咲かせます。開花時期は6~8月、丈夫なため育てやすい品種。
派手なその見た目だけでなく、甘い香りも多くの方に愛されています。冠婚葬祭のプレゼントとしても人気です。
カサブランカの花言葉として、「純粋」「高貴」「祝福」が挙げられます。
スター・ゲイザー
スター・ゲイザーは、ピンクの大輪の花を咲かせるユリの花。
上向きに花を咲かせることから、「天文学者・空を見つめる人」の意味を持つスター・ゲイザーの名前が付けられています。花束にすると華麗な印象になることから、カサブランカと同様に人気のある花です。
スター・ゲイザーの花言葉は、「ひたむき」。
スカシユリ
スカシユリは、中部地方より北の海岸に分布しているユリの花で、開花時期は6~8月。
花が咲く場所にちなんで、ハマユリやイワユリと呼ばれることもあります。花びらを大きく広げた際、花の中が透けて見えるのが特徴的。
スカシユリの花言葉は、「飾らぬ美」「注目を浴びる」です。
このように、ユリには多種多様な品種があり、特徴や魅力もそれぞれ違います。こんなに選択肢が多いと、どれを選んで良いのか迷ってしまいます。
そこで続いては、ユリの花を贈るシチュエーションごとにおすすめの品種をご紹介します。どんな場面でどんなユリを選べばいいのか、参考にしてみてください。
結婚式にユリの花を贈る際のポイント
ユリの花は、結婚式に贈るプレゼントの定番。花嫁にユリの花を贈ろうと考えている方も多いのではないでしょうか?
花嫁の門出を祝うためにも、とびきりのプレゼントを贈りましょう。結婚式が近く、花嫁のプレゼントは何にしようか悩んでいる方のために、ユリの花を贈る際のポイントを解説します。
花嫁をイメージする白いユリ
やっぱり結婚式の主役といえば、純白のウエディングドレスに身を包んだ花嫁でしょう。
そんな花嫁をイメージしたプレゼントを贈る場合、カサブランカやテッポウユリのような白いユリの花がおすすめです。
白いユリの花であれば、透き通るようなウエディングドレスを着た花嫁を自然に引き立ててくれるでしょう。
さらに、カサブランカは新郎新婦の門出を祝うのにふさわしい「祝福」の花言葉、テッポウユリには花嫁の美しさを褒める「純潔」の花言葉があるので、メッセージとしてもぴったりです。
可憐なブーケに仕上げたいならピンクのユリ
花嫁に渡すブーケを、女性らしく可憐なデザインに仕上げたい場合、ピンクのユリをブーケに取り入れる方が多いです。ピンクの色は、「優しさ」「可愛らしさ」をイメージさせます。
ピンクのユリの花には、「富と繁栄」という花言葉があり、花嫁のこれからの門出を祝福するのにうってつけです。
スター・ゲイザーで華やかな印象を与えられる
スター・ゲイザーは、カサブランカと同様に美しい大輪の花を咲かせるので、ブーケに取り入れる方もいます。華やかなブーケを贈りたい方は、スター・ゲイザーも一度チェックしておくと良いかもしれません。
誕生日にユリの花を贈る際のポイント
結婚式だけでなく、誕生日にユリの花を贈る方が多いです。相手に素敵な誕生日を過ごしてもらうためにも、贈る際のポイントを押さえましょう。
豪華さを演出したい場合はカサブランカがおすすめ
華やかな花を贈りたいと感じていませんか?豪華な感じのプレゼントを贈る場合、白い大輪の花を咲かせるカサブランカがおすすめです。
ちなみに、カサブランカは5月9日・7月31日・11月6日・12月21日の誕生花として知られています。もし、贈る相手の誕生日が5月9日・7月31日・11月6日・12月21日なのであれば、プレゼントとしてぴったりでしょう。
小ぶりなユリを使って可憐でカジュアルな印象に
カサブランカのように大きな花だと派手過ぎるかも・・と感じている場合、テッポウユリのような小ぶりなユリをおすすめします。小ぶりなユリなら、よりカジュアルな印象を出すことができます。
さらに、小ぶりなゆりはそれほど主張が強くないため、他の花と合わせて花束を作るのにもおすすめです。
お盆にユリの花を供える際のポイント
ユリの花をお盆に供えるケースが多いですが、供え方によっては、相手に不快な印象を与えてしまうかもしれません。そこで、お盆にユリの花を供える際のポイントを知っておきましょう。
お盆や法事の際にユリをお供えするなら、白色を選ぶのが一般的です。
特に「新盆(にいぼん)」「初盆(はつぼん)」と呼ばれる、故人様の四十九日後が過ぎてから1回目となるお盆では、白い花だけをお供えする習慣があります。
具体的な品種としては、テッポウユリがおすすめです。
ユリの花をプレゼントする際のポイント
続いては、プレゼントする際に相手に喜んでもらえる工夫についてご紹介します。
花の色
ユリの花は、さまざまな色があります。相手がどの色が好みなのかはもちろん、各色の花言葉を踏まえ、プレゼントに贈るかどうか考えましょう。
- 白:純潔・無垢・威厳
- ピンク・赤:虚栄心
- オレンジ:愉快
- 黄色:陽気
- 黒:呪い・復讐
特に黒色のユリは、見た目が毒々しいだけでなく不吉な花言葉がありますので、プレゼントには、避けたほうが無難でしょう。
渡す前に花粉袋を取り除く
ユリの花粉は、粘り気が強く、肌や衣類などについてしまうと、落とすのに時間がかかってしまいます。プレゼントにユリの花を贈る際は、花粉の入った花粉袋がついていないか確認しましょう。
もし、花粉がついていたら、手でピンセットや花粉を取ることをおすすめします。相手に喜んでもらうために、細かな心づかいを大切にしましょう。
香りの強さに配慮するのも大事
ユリの花によって、香りの強さが異なります。
花の香りは楽しみの一つではありますが、香りの強い花が好みの方がいれば、香りのない花を好む方もいます。
あまり強い香りのあるユリを贈ると不快に感じられてしまう可能性もありますので、注意しましょう。
ブーケにするか鉢植えにするか
ブーケで渡すか鉢植えで渡すかもプレゼントを贈る上で意識しておきたいところ。
ブーケで贈る際は、相手の家に花瓶があるかどうかチェックしましょう。せっかく綺麗なブーケをプレゼントを贈ったとしても、それを飾る場所がなければ困ってしまうでしょう。
その場合は、花瓶と一緒にプレゼントするのも一つの手です。
また、鉢植えで贈る際は、相手の家に庭やベランダがあるかどうかはもちろん、室内に鉢植えを置ける余裕があるか把握しておくと良いかもしれません。
メッセージカードを添えて気持ちを伝えるのも大切
普段からお世話になっている方やお付き合いしたい方に自分の気持ちを伝えるためにメッセージカードを添えるのがおすすめです、メッセージカードに伝えたい言葉を書き、大切な方を喜ばせましょう。
ユリの花をプレゼントするなら通販サイトが便利
ユリの花をプレゼントに贈りたいけど、一体どこで買えば良いのか分からないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか?普段から花を選び慣れていない方や、見慣れていない方は尚更です。
プレゼントにユリの花を購入するなら、通販サイトにどのようなフラワーギフトが販売されているかチェックすることをおすすめします。
通販サイトなら店舗に足を運ぶ必要がないのはもちろん、豊富な種類の中から納得できるユリの花を見つけられたり、在庫切れに悩まされにくいのが特徴。
24時間365日利用できるため、仕事や家事、学校などで忙しくても、空いた時間に利用できる点もおすすめです。
もちろん実店舗ならではのメリットもあるので、実店舗と通販サイトを比較した上で納得のいくプレゼントを贈りましょう。
ユリは、日本だけでなく、世界中の方に愛されているお花。
本記事では、ユリの花の大まかな特徴をはじめ、どのような種類があるか・プレゼントする際のポイントも紹介しました。一世一代の告白や普段からお世話になっている方の素敵な門出を祝う際などにユリの花をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?
見た目の美しさだけでなく、種類によっては素敵な香りを醸し出してくれる素敵な花ですよ。