「誕生花(たんじょうか)」をご存知でしょうか?。誕生花は一年のすべての日に花を割り当てたもので、ギリシャ・ローマ人の思想が由来となっていると言われています。
ギリシャ・ローマ人は、花や木々には神からのメッセージが宿っていると信じており、さらには月日、時間にも意味があると考えていました。その2つの思想を結びつけたものが、誕生花として現代にまで受け継がれているのです。
そんなロマンチックな歴史がある誕生花を、お誕生日プレゼントに選ぶのはいかがでしょうか?
5月の誕生花には諸説ありますが、この記事では代表的な花を紹介していきます。
5月の誕生花の特徴や花言葉を知ることで、より贈る方に喜んでいただけるプレゼントとなることでしょう。
大切な方のお誕生日が5月の方は、ぜひご参考になさってみてください。
ライラックやカーネーションなど5月の誕生花をご紹介!
初夏の日差しが眩しい5月は、様々な植物が花を咲かせ、生き生きとした姿を見せる季節です。そんな5月の誕生花、開花時期や特徴をご紹介いたします。
鈴蘭(スズラン)
スズランは、5月の誕生花として最もポピュラーな花です。スズランの開花時期は4-6月で、釣り鐘型の小さい花をつけます。
花茎から約10個程のコロンとした花がなる様子が、鈴の形と似ていることが、鈴蘭の名前の所以です。直射日光は得意ではなく、半日陰となっている場所を好みます。
地下茎で増えるスズランは、条件が合えばみるみる数を増やして群生する場合があります。日本でも、山梨や北海道には野生のスズランの群生地があります。群生地と言っても控えめな大きさのスズランの花ですので、青々とした葉の緑色に小さな白い花が映え、大変可愛らしい雰囲気です。
カーネーション
カーネーションといえば、日本でも母の日のプレゼントの定番の花となりました。そんなカーネーションは、5月の誕生花でもあるのです。
カーネーションは、品種によって色や花の形、咲き方が違います。カーネーションは多年草の花で、毎年4-6月に花を咲かせます。四季咲きの品種もあるため、秋に咲くカーネーションの花を見ることもできます。
母の日に選ばれることの多いフリルのような花びらの品種は、大変華やかで花束やアレンジメントに最適です。多様な色や花の形がありますので、贈る人の好みによってコーディネートでき、プレゼントとしても人気です。
ライラック
ライラックの花は、庭先などでよく目にしますが、名前まではご存じで無いという方が多いのではないでしょうか。ライラックは、モクセイ科の落葉花木です。科名の通り、金木犀のように小さい花が枝先に数多くつくのが特徴です。
ライラックの開花時期は、4-6月です。冷涼な気候を好むため、昼夜の寒暖差が大きい高原地帯や、東北およびその以北の地域が生育に適しています。ライラックは「札幌の木」に選ばれ、5月中旬〜下旬には「さっぽろライラックまつり」が行われるなど、札幌では大変親しみのある花です。
ライラックは紫や白、赤の花を咲かせ、優しく甘い香りは香水にも利用されるほど魅力的です。
藤(フジ)
藤は、藤棚として全国に名所があるほど、初夏を代表する花の一つです。藤は日本原産の植物ですが、日本のみならず海外でも人気があります。
藤の花は、ブドウの房のように下垂させて咲かせるのが特徴です。藤棚と言えば鮮やかな紫色の花のイメージが強いかもしれませんが、藤の花はピンクや白などもあります。マメ科の植物で、つるを伸ばして成長していきます。藤棚は、そのつるの性質を利用して作られているのです。開花時期は4月〜5月で、おおよそ桜のソメイヨシノが散った頃に見頃を迎えます。
それぞれの花について、より詳しく解説していきます。
愛する人へのギフトに最適!5月の誕生花『スズラン』
5月の誕生花として最も知名度の高いスズランは、愛する人へのギフトに最適です。
スズランの花言葉
スズランの花言葉には、「幸せの再来」「純潔」「純粋」などがあります。
スズランは春の訪れを知らせる、幸せの花として考えられていましたことから、幸福をイメージした花言葉がつけられています。ポジティブな意味の花言葉ばかりですので、フラワーギフトとしても最適な花です。
フランス発祥の「スズランの日」
フランスでは、5月1日は「スズランの日」として、恋人や大切な人にスズランを贈る風習があります。スズランの日の由来は1500年代、当時のフランス国王がスズランの花束を受け取ったことがはじまりです。
「スズランを受け取った人には幸運が訪れる」という言い伝えを知ったフランス国王が、自らも宮廷内でスズランを贈りはじめ、その風習が市民にまで広まっていったそうです。
このフランスの「スズランの日」では、贈る相手は恋人に限らず、家族やお世話になっている人への愛情も表現することができます。
花言葉やフランスの風習に習って、愛する人へのギフトとしてスズランを選ばれてはいかがでしょうか。
続いては、ライラックについて解説します。
5月の誕生花プレゼントは『ライラック』花言葉は“友情”
友人、知人に贈る誕生花はライラックがおすすめです。その理由を解説します。
ライラックの花言葉
ライラック全般の花言葉には、「思い出」「友情」「謙虚」などがあります。特に白色のライラックの花言葉は、「青春の喜び」「無邪気」といった、友人に贈るのにピッタリです。
白色のライラックは無垢で小さな花弁が集まって咲いている様子から、フランスでは「青春のシンボル」とされています。
また、ライラックの葉がハート形であることも、友情などの気持ちを連想させる由来の1つです。
幸運のライラックとは?
ライラックの花弁は、通常4つに割れています。しかし、まれに5つに割れているものがあります。幸せの四葉のクローバーのように、この花弁が5つに割れたライラックは「ハッピーライラック」と呼ばれているのです。
ハッピーライラックを見つけた事を誰にも打ち明けずその花を飲み込むと、愛する人と永遠に結ばれるという、ロマンチックな言い伝えもあります。このように、5つに割れた花弁を探すといった楽しさも合わせて、友人や知人にプレゼントされてはいかがでしょうか。
続いて、カーネーションについて解説します。
母の日に贈る『カーネーション』は5月の誕生花
カーネーションは、5月8日の誕生花です。母の日に贈るイメージの強いカーネーションですが、実はお母さん以外へのプレゼントとしても最適な花なのです。
カーネーションは、花の色によって意味する花言葉が違います。それぞれの花言葉から、なぜお母さん以外へのプレゼントにも最適なのかについて解説します。
赤色のカーネーション
赤色のカーネーションの花言葉は、「母への愛」といった母の日に相応しい花言葉の他に、「熱烈な愛」「愛を信じる」といった情熱的な愛の意味も持っています。恋人やパートナーの誕生日が5月の方は、プレゼントに赤いカーネーションを選ばれるのはいかがでしょうか。
白色のカーネーション
白色のカーネーションの花言葉には、「純潔の愛」「尊敬」などがあります。また、白色は性別関係なく喜ばれますので、男性へのプレゼントにも選びやすいカーネーションの色です。尊敬する恩師や上司に、花言葉を込めてプレゼントされるのはいかがでしょうか。
ピンク色のカーネーション
ピンク色のカーネーションには、「感謝」「気品」「温かい心」といった花言葉があります。お世話になっている方どなたにでも受け入れられる花言葉です。
このように、カーネーションは様々な花言葉を持ちます。贈る方へ伝えたいメッセージを考えながら色を選ばれると、プレゼントする楽しさも広がるのではないでしょうか。
ここからは、プレゼントとして花を選ぶ際のポイントを解説します。
相手に合わせてベストな5月の誕生花をチョイス!花言葉を大切に
プレゼントを贈る相手の特徴を考慮した花の選び方をご紹介します。
贈り先の方の年齢
贈る方の年齢を考慮した上でプレゼントを選ぶと、更に喜ばれます。
最近の若い世代の方は「花離れ」が進み、お家で花を育てる方が減ってきました。そのため、プレゼントされる際はブリザードフラワーやフラワーアレンジメントなど、世話の手間がかからないものを選ぶことをおすすめします。
逆に、ご年配の方は生花に豪華さを感じる方が多いため、生花の花束や鉢のプレゼントが喜ばれるでしょう。
5月にはバラなども流通し始めていますので、豪華さを演出するにはぴったりですね。
贈り先の方との関係性
贈る方との関係性は、プレゼントを選ぶ際に大変重要です。先程ご紹介したように、友人ならライラック、恩師であれば白色のカーネーションなど、花言葉をあわせて花を選ばれるとより喜んでいただけます。
花を贈る際は、ぜひその花の花言葉も一度調べてみてください。
5月より少しあとの7月・8月・9月の季節のお花や観葉植物の種類も見てみてもよいですね。
贈り先の方の性別
いくら素敵な花であっても、性別によって好まれる色を考慮しなければ、飾る場所に困ってしまう場合があります。特に、独身の男性に贈る際は、お家のインテリアに馴染むように、白色や青色など落ち着いた色を選ぶことをおすすめします。メインの花以外に、花束の中にスズランやカスミソウなどを取り入れることで、全体の雰囲気を優しく落ち着いた印象にすることもできます。
贈り先の方の好み
贈る方の好みやお部屋のインテリアについて、事前にリサーチしておくのもおすすめです。
ロマンチックな女性には、フランスのイベントと同様に5月1日にスズランを、アニメの「鬼滅の刃」が好きな方には藤の花を贈るなども、大変気の利いたプレゼントになるかと思います。
まとめ
5月の誕生花には、多種多様な素敵な花がたくさんあります。プレゼントを贈る方の関係性や好み、さらには花言葉を考えて贈ると、プレゼントの深みが増し、より喜んでいただけることでしょう。
普段人から貰う機会がなかなか無いフラワーギフトだからこそ、お誕生日という特別な日を演出するのに最適なプレゼントです。
特に生花の花束は、いつかは散ってしまうからこそ、毎年プレゼントしても喜ばれます。誕生日プレゼントの新しい定番に、誕生花を選ばれてみてはいかがでしょうか?