コラム

2022/07/29

オリーブの育て方について丁寧に解説!しっかり育てて楽しもう

初心者でも育てやすい果樹として人気のオリーブですが、購入してみたけど、いまひとつ育て方がわからないという方もいらっしゃるでしょう。

間違った育て方をしてしまうと、枯れる原因になったり、自身で扱いきれないほど大きくなってしまったりということもあります。

この記事では、オリーブの特徴から、育てるうえで重要なことついて、またその育て方について詳しく解説したいと思います。

これからオリーブを育てたいという方や、現在お家にあるが、どうすればよいか悩んでいる方は、この記事を読んで頂くことで上手にオリーブを育てることができるようになるでしょう。

オリーブの育て方を知る前に!オリーブの基本情報

オリーブの育て方を知る前に!オリーブの基本情報

オリーブは、モクセイ科オリーブ属に分類される常緑樹で、品種によっては10mの高さにも生長する高木です。
原産地は地中海沿岸から中東一帯と、比較的温暖な気候を好み、そのイメージから「太陽の樹」と呼ばれることもあります。

一方で、ある程度の寒さにも強く、なんと-12℃にも耐えることができるのだとか。
このように幅広い温度層で育つことができるため、オリーブは育てやすい観葉直物の一つということができるのです。

オリーブは「平和の象徴」としても知られています。
「旧約聖書」にあるノアの方舟の物語では、方舟から放たれたハトがオリーブの枝をくわえて戻ってきたことから、ノアは神の罰である洪水が終わったことを知るのでした。以来、ハトとオリーブは平和の象徴となりました。

そんなオリーブの魅力について、紹介していきましょう。

もちろん鑑賞以外にも!オリーブの特徴と収穫後の楽しみ方

もちろん鑑賞以外にも!オリーブの特徴と収穫後の楽しみ方

オリーブは鑑賞するだけでなく、美容や健康面でも活躍する植物です。

特徴

オリーブの葉や果実には、美肌や健康に効果があるとされる鉄分やポリフェノール、カルシウムといった栄養素がたっぷり含まれています。
それを知っていれば、少し変わった楽しみ方ができますよ。

楽しみ方

その楽しみ方とは、オリーブの葉をお風呂に入れたり、お茶にして飲むことです。
どちらの方法も、内からと外からの作用の違いになりますが、お肌や健康に良い効果が期待されます。
さらに、オリーブの葉には防虫の効果もあるとされているので、乾燥させたオリーブの葉をネットに入れてタンスやクローゼットに入れて置くのもオススメです。

またオリーブの実は、9月下旬頃から収穫できます。
生食には向きませんが、塩をまぶすなどの方法で渋みを抜くことができます。
オリーブオイルやピクルスはおなじみの食材ですね。ポリフェノールやビタミン類が豊富な健康食品です。
なお、オリーブの木に実をつけさせるには、2本以上の違った品種を植えること、開花時に雨に当たらないようにすること、などのコツがあります。

オリーブは、鑑賞だけで終わってはもったいない植物ですね。

オリーブを育てるために必要な準備

オリーブを育てるために必要な準備

では、オリーブを育てるために必要なことは何でしょうか。それは、鉢植えで育てるのかお庭の地植えで育てるのかによって異なります。

鉢植え

鉢植えで育てる場合には、苗の根鉢よりも一回りほど大きな鉢を用意するのが良いでしょう。
小さすぎると根詰まりの原因となり、大きすぎると移動や植替の際に負担が大きくなるため注意が必要です。

地植え

お庭に直接植える地植えでは、日当たりの良い場所を確保しましょう。
植える前に苦土石灰などをまいて、土をpH6.5〜7.5の間に調整することも重要です。

オリーブの育て方に最適な栽培環境とは

オリーブの育て方に最適な栽培環境とは

実際にオリーブを育てるに当たって、必要な環境を詳しく解説します。

日当たり

オリーブは日光が大好きです。
日当たりの悪い場所で育てると貧弱な木に育ってしまう可能性があるので、日の当たる場所においてあげることをおすすめします。

温度

オリーブは、基本的には温暖な気候を好む植物です。
基本的に温かい場所では温度は気にする必要はありませんが、冬場の寒い時期には、屋内で育ててあげるのが良いでしょう。

ただしオリーブは耐寒性も備えており、冬場(1月)の平均気温が10℃を上回ると花や果実がつきにくいという性質があります。収穫を目的に育てるのであれば、温暖過ぎない環境も考慮する必要があります。

用土

オリーブは水はけが良く、pHが6.5〜7.5程度の弱酸性から弱アルカリ性の土壌を好みます。
pHは市販の酸度測定液で調べることができるので、用意しておくと良いでしょう。

オリーブの【鉢植え】での育て方

オリーブの【鉢植え】での育て方

まずは土づくりから。
鉢植えの場合には、市販のオリーブ用に調整された培養土を使用すると良いでしょう。
オリーブ用の培養土がない場合は、花木用の培養土に苦土石灰を混ぜ込んで使用します。

土づくりができたら、鉢に植えていきます。
鉢底にネットを敷き、3㎝ほど鉢底石を入れたら、用意した培養土を使って植えます。

植える際には、水が溜まるよう、土の表面が鉢の縁より3cm程度低くなるように調整します。最終的に苗木の株元が土の表面と揃えば良しです。

植え付けが完了したら、たっぷりと水をやります。

鉢植えで育てる場合には、定期的な植え替えも必要になりますよ。

オリーブの【地植え】での育て方

オリーブの【地植え】での育て方

地植えの場合の土づくりでは、苦土石灰をまいて、土のpHを6.5〜7.5に調整します。

土のpHを調整したら、深さ・直径ともに50〜70cmの穴を掘ります。
穴が準備できたら植えていきます。
植え付ける際には、苗木の株元が地面と同じ高さになるように調整しながら植えていきます。
植え付け後は支柱を立てて、その後水をたっぷりとやります。

オリーブの育て方の注意点①:適切に肥料を与えよう

オリーブの育て方の注意点①:適切に肥料を与えよう

オリーブを育てるにあたって、肥料を与える必要があります。
具体的な時期は、花芽が分化する3月、果実が成長する6月、さらに収穫後の10月〜11月に肥料を与えましょう。

オリーブの育て方の注意点②:病害虫対策を徹底しよう

オリーブは草花や果樹の中でも比較的病気になりにくく、また害虫の被害も少ない植木とされていますが、事前に対策しておくのが安心です。
病気や害虫を防止するには、日当たりや風通しの良い場所に置き、定期的に剪定を行います。
虫の痕跡を見つけたら殺虫スプレーを散布し対処するようにしましょう。

オリーブが根詰まりしたら【植え替え・鉢替え】で対処!

オリーブが根詰まりしたら【植え替え・鉢替え】で対処!

オリーブの根詰まりを防ぐためには、3年に1度は植え替えをするのが良いでしょう。
気候が安定している春や秋に植え替えを行うのがベストとされています。

根詰まりを起こすと枯れてしまうこともあります。根が詰まったまま放置しないように注意しましょう。

オリーブを増やしたい時は【挿し木】をしよう!

オリーブを増やしたい時は【挿し木】をしよう!

オリーブは挿し木することで、株を増やすことができます。
春以降に出た新梢(一年枝)を使用することで簡単に株を増やせるので、もっと株を増やしたいという方におすすめです。

まとめ

オリーブは、いくつかのポイントを押さえれば、上級者でなくとも比較的簡単に育てることができます。

管理の手間もそれほどかからず、実を収穫したり、挿し木で株を増やすこともできる、楽しみ方の多い観葉植物です。

陽を浴びて輝く枝葉の美しさに魅了される人もいる「太陽の樹」オリーブを、ぜひ、お庭で育ててみてはいかがでしょうか。