ハーバリウムは、美しい花や緑を生花に比べて長期間楽しめ、お手入れも不要なのでギフトにもぴったりの、今注目のインテリアアイテムです。
もともと「ハーバリウム」は「植物標本」を意味していましたが、今日人気を集めているハーバーリウムは学術的な意味での「標本」ではなく、植物の美しさそのものを長く楽しむための趣味の品です。
今回はハーバリウムの魅力を紹介するとともに、ハーバリウムのおすすめギフトや、作り方・楽しみ方、ハーバリウムを取り扱う上で注意点などをご案内します。ぜひ最後までご覧ください。
ハーバリウムとは?人気のインテリアアイテム
ハーバリウムとは、ガラスなどの瓶にプリザーブドフラワーやドライフラワーなどの花や緑を入れて、専用のオイルに浸したものです。
インスタ映えすることや、透明感の美しさに癒される方が多く、人気の的になっているインテリアです。
一般的には1年程度観賞することができ、水やりなどお手入れが不要なのも魅力。玄関やリビング・キッチンやトイレなど、さまざまな場所に飾り、多くの方が楽しんでいます。
ハーバリウムは自宅で手作りすることもできます。世界に一つ、自分だけのハーバリウムが比較的簡単に作れるという点も人気が高い理由のひとつです。
ハーバリウムの歴史と流行 原点は植物標本
ハーバリウム(herbarium)とは、植物学の世界では「植物標本」のことを指していました。「植物標本」には乾燥処理をして台紙に貼りつけた、いわゆる「押し花標本」とアルコールなどの防腐剤に浸して保存される「液浸標本」がありますが、そのどちらもが現在のハーバリウムの原点といえます。
一方で、ハーバリウムのルーツは日本の文化にあったという見方もあります。古くから日本には、水に花を浮かべて楽しむ「水中花」という風雅な遊びがありました。江戸時代には夏の風物詩として流行し、西欧にも東洋趣味の遊びとして伝わったようです。
ハーバリウムの魅力!ギフトでも人気の理由はその多彩さ
ハーバリウムの一番の魅力は、キラキラときらめく透明感とみずみずしさです。
手軽に癒しの空間を演出できるハーバリウムは、自分用のインテリアとして、またさまざまなギフトとしても人気があります。
インテリアに最適
ハーバリウムは、ガラス製のボトルにプリザーブドフラワーやドライフラワーなどの花や緑が入れられたものですが、花の種類や使用するボトルの大きさ、形状によって、さまざまなタイプのものが作られています。
故に商品のバリエーションは実に豊富。飾る場所に合わせて大きさや花の種類を自由に選ぶことができますし、気になるハーバリウムからインスピレーションを得て住空間を演出するなど、メリットの多いインテリアアイテムです。
ギフトに最適
多くの種類が選べるハーバリウムは、ギフトとしても人気があります。贈る相手や贈る用途によって、花の種類、大きさ、形が選べます。
例えば結婚祝いなら、二人のイメージカラーや誕生月の花が入った、華やかなアレンジのハーバリウムがおすすめです。
新築祝いならシンプルな中にも美しさがあるハーバリウム、母の日のギフトなら母親の好きな花や花言葉から選んだハーバリウムなど、ギフト品としての幅の広さが特徴です。
手間がかからず、場所を取らず、美しさを楽しめるのがハーバリウム。贈られて嬉しいギフトです。
ハーバリウムを手作りしよう!準備・手順・注意点
ハーバリウムは手作りも簡単です。
必要な物が一式揃ったキット商品も販売されており、多くの方が気軽に始め、自分だけのハーバリウムを手に入れています。
オリジナルのハーバリウムで、あなただけの癒しの空間を作ってみましょう。
準備
用意するもの
- お好みの花材(ドライフラワー、プリザーブドフラワー)
- 蓋が閉まる透明のボトル(オイルを入れるのでガラス瓶などが良い)
- ハーバリウム専用オイル
- ピンセット
- ハサミ
- ティッシュペーパーなど
作業しやすい平らな場所に、ビニールシートを敷いておきます。
手順
- ボトルを湯せんして殺菌する
ボトルの蓋を開けて、熱湯に入れて殺菌消毒します。湯せん後は完全に水けを取っておいてください。 - デザインを決める
ハーバリウムに使う花材のデザイン・配置を決めて、剪定しておきます。ボトルの長さを考慮してカットしてください。細かい花材は、小さすぎると浮いてしまうので、適度に茎を残しておきましょう。 - カットした花材を、ピンセットを使ってボトルに入れる
下の方に入れる花材を少しずつ入れます。 - オイルを少し注ぐ
ボトルを傾けてゆっくりとオイルを入れます。デザインが崩れたら、その都度修正してください。 - 花材を入れ、オイルを注ぐ作業を繰り返す
- オイルをボトルとキャップの境目まで注ぎ、気泡が無くなるまで3~5分置いておく
- 気泡が無くなったことを確認したら、蓋をする
注意点
ハーバリウムを作るときには、次の点に注意をしてください。
- 水気が残っているとオイルが濁るので、消毒後は完全に水気を取ること
- オイルを注ぐときは、ゆっくりと少しずつ
- かならず気泡がなくなってからふたをする
- オイルがこぼれて服につくとシミが残ることもあるので、しっかりとふき取る
ハーバリウムは取扱いにも注意を!蓋は開けない!火気厳禁な理由とは
ハーバリウムは、手軽なインテリアですが、オイルを使用していることもあり、取り扱いには注意が必要です。
火気や直射日光を避ける
ハーバリウムを窓辺に置くとキラキラと美しいものです。ただ強い日光に当たると、色あせしてしまいます。できるだけ直射日光の当たらない場所を選んでください。
中に入っているオイルは、安全性の高いオイルです。しかし火気には十分注意し、念のため小さな子どもの手が届かないところへ置くようにしましょう。
蓋を開けてはいけない
ボトルの蓋を開けると、カビが生えるなど劣化の原因になります。
オイルがこぼれてカーペットなどが汚れたり、子どもが誤飲したりする危険もあるでしょう。決して蓋を開けないでください。
空輸できない
ハーバリウムは気圧変化によって破損する可能性があるので、空輸はできません。
決して飛行機には持ち込まないでください。
捨てる時は自治体のルールに従って
ハーバリウムを処分するときは、そのまま捨てないでください。
中のオイルは紙やキッチンペーパーなどに吸い込ませ、お住まいの自治体のルールに従って処分しましょう。
ハーバリウムを演出する!楽しみ方も色とりどり
素敵なハーバリウムを楽しむなら、あなたはどういった演出をするでしょうか?
簡単に楽しめる、おすすめの飾り方を紹介します。
鉢植えなどの生花と組み合わせる
ハーバリウムだけでなく生花や鉢植えの花や緑、小枝などと一緒に飾るとプチガーデンのように楽しめます。
クリスマスや春の桜、秋の紅葉などテーマを決めた演出にすると、さらに素敵な空間になるでしょう。
たくさん集めてミニ植物園にする
さまざまな種類の花が入ったハーバリウムをたくさん集めて、まるで「ミニ植物園」のような、カラフルでおしゃれな空間を演出しましょう。
飾っている花の種類にもこだわって、可愛い説明書きを添えてみてはいかがでしょう。
夜はライトアップする
ハーバリウムは、日の光にも、夜のライトアップにも映えます。
花の色に合わせたLEDライトでハーバリウムを照らすと、お昼とは違った印象を楽しめます。
癒しの空間でゆったりとストレスを解消しましょう。
今回はハーバリウムについて、さまざまな角度から紹介しました。
ハーバリウムとは人それぞれに楽しみ方・飾り方が選べて、花の魅力を最大限に引き出してくれるインテリアです。人気はまだまだ高まりそうで、さらに多様なバリエーションのハーバリウムが登場してくるでしょう。
相手の喜ぶ顔を浮かべながら選ぶギフトや、とっておきの空間を作るインテリアとして、ハーバリウムとは最適のアイテムです。
これからもあなたのセンスを生かした、素敵なハーバリウムをお楽しみください。