5月のお花といえば、何を思い浮かべますか?
ネモフィラやアヤメ、ポピーなど、色とりどりの花が開花を迎えるこの時期ですが、なかでもとりわけ有名なのはカーネーション。母の日ギフトの代名詞ともいえ、非常に人気のお花です。
娘さんや息子さんが贈ってくれたカーネーションは、日頃の感謝がこもった特別なもの。できれば、なるべく長い間鑑賞を楽しみたいですよね。
それなら、カーネーションの生花を楽しんだ後、ドライフラワーにしてみるのはいかがでしょう?ドライフラワーにすれば、思い出のカーネーションを何年もインテリアとして飾っておくことができますよ。
そこで今回の記事では、カーネーションのドライフラワーの作り方について解説いたします。意外と簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。
カーネーションはドライフラワーに向いている?
フリルのような花びらがかわいらしいカーネーション。
花びらがやわらかいのでドライフラワーにすると形が崩れてしまいそうと心配される方もいるかもしれません。
ですが実際は、大きくしっかりとしたガクがあるので、乾かしても形が崩れにくいお花なんです。だから、ドライフラワーにしても大丈夫。
カーネーションはドライフラワー向きのお花なのですよ。
カーネーションのドライフラワーづくりは「新鮮なうち」に始めます
せっかく作るのであれば、カーネーションをできるだけ良い状態のドライフラワーに仕上げたいですよね。
カーネーションのドライフラワーづくりのコツは、花が新鮮なうちに始めることです。
その理由は、新鮮であるほどきれいな形を保ちやすいから。痛みはじめる前にドライフラワーづくりを始めるのがポイントですよ。
カーネーションをドライフラワーにする方法①:ハンギング法
カーネーションをドライフラワーに仕立てる方法には、いくつか種類があります。
ここからはカーネーションをドライフラワーにする方法についてご説明していきますので、好みの仕上がりになる方法を選んでくださいね。
まずご紹介するのは、最もお手軽なハンギング法。
こちらは自然乾燥でつくるので、初心者の方でも挑戦しやすいのが特徴です。
やるべきことは、カーネーションを逆さにして吊るしておくだけ。とってもシンプルですね!
花の色が色あせてしまいやすいのが難点ですが、裏を返すとアンティークな雰囲気に仕上がりやすいという意味でもあります。
必要な用具も、ひもと輪ゴム、ハサミのみ。ひもはカーネーションを縛って吊るすために使うので、リボンでも麻ひもでも毛糸でも大丈夫です。
次に、具体的な手順をご紹介しましょう。
まず、カーネーションの茎を束ねて輪ゴムで固く留めます。その際、花同士が重なってしまわないよう、位置をずらして束ねましょう。
また、ドライフラワーにする過程で、カーネーションの茎から水分が抜けていき、細くなるので、花が抜け落ちてしまわないよう、しっかりときつめに固定してください。
次に、輪ゴムで留めた上からひもでしっかりと縛ります。吊るす時にひっかける部分をつくるため、ひもは数センチ分残しておいてくださいね。
しっかりとカーネーションが固定できたら、あとは直射日光が当たらない風通しの良い場所に吊るすだけです。
外気に当たると痛みやすいので、室内に吊るしておくのがポイント。
そのまま放置し、花びらや茎から水分が抜けてカラカラの状態になれば完成です。
カーネーションをドライフラワーにする方法②:シリカゲル法
ドライフラワーをつくるもう一つの方法は、シリカゲル法です。
この方法でつくると、ハンギング法で作った場合と比べて、色持ちが良くなります。
必要なのは、乾燥剤の「シリカゲル」と密封できる蓋つきの容器(カーネーションが完全に入り切る大きさ)、そしてハサミです。
シリカゲルは、お菓子の乾燥材として袋の中に入っているのをよく見かけますが、残念ながら食品用のシリカゲルはドライフラワー作りには向きません。粒が大きく、花の隙間をきれいに埋めることができないので、均等に乾燥させることが困難なためです。
100円ショップやインターネットなどで、ドライフラワー用のパウダー状のシリカゲルを購入しましょう。
それでは、作り方をご説明していきます。
- 容器に、シリカゲルを数センチ敷き詰める
- その上に、好みの長さに切ったカーネーションの花を置く
- 花全体が埋まるように上から優しくシリカゲルをかける
複数のカーネーションを一つの容器に入れて作ることもできます。
その際には、花同士が触れないように離して置くことがコツ。
カーネーション全体をシリカゲルで埋めたら、蓋を閉めて密閉してください。そして、日が当たらず湿気の少ない場所で2週間ほど置いておきましょう。
中のカーネーションの様子が気になるかもしれませんが、しっかりと乾燥を進ませるために、途中で蓋を開けてはいけません。
カーネーションをドライフラワーにする方法③:グリセリン法
最後に、グリセリン溶液を使ったドライフラワーの作り方をご紹介いたします。
この方法では、半生状態のドライフラワーに仕上げることができるので、カーネーション本来の自然の色を残したい場合に最適です。
用意するものは、グリセリン、熱湯、花瓶など花を挿す容器です。
グリセリンは、ドラッグストアで簡単に入手できますよ。
まずは、グリセリンと熱湯を1:3の割合でしっかりと混ぜ合わせます。
そのグリセリン溶液を、容器の3〜5cm程度の高さまで入れましょう。
そこにカーネーションの花を挿したら、あとは冷暗所に置いておくだけ。
1週間から10日ほど待ち、カーネーションの葉の表面からグリセリン溶液が水滴のように染み出てきたら完成です!
もっと早く仕上げたい場合は、吸い上げをよくするため茎の先端に切り込みを入れておくと効果的ですよ。
カーネーションのドライフラワーで作る簡単アレンジ
完成したドライフラワーをもっと楽しむため、簡単にできるアレンジメントを試してみてはいかがでしょうか。
ほかのドライフラワーと組み合わせて花瓶に生けるのも良いですし、綺麗な小石を詰めた透明なグラスに生けて飾るのも素敵です。
フラワーギフト風に、箱などの容器に詰めても可愛らしく仕上がりますよ。
カーネーションのドライフラワーがインテリアに!
カーネーションのドライフラワーの楽しみ方はまだまだあります。
壁に掛けるドライフラワーリースにしても素敵ですし、オイルと一緒に容器に入れてハーバリウムにしても、美しいインテリアになります。
ドライフラワーのカーネーションをレジンで閉じ込めてアクセサリーに
ドライフラワーを使って、お花のアクセサリーを自作できることをご存じでしょうか?
例えば、花びら部分を「レジン」と呼ばれる透明な樹脂で固めて、イヤリングやピアス、ネックレスにすることも!
カーネーションの花びらは大きめなので、必要に応じて花びらを切りとって使いましょう。レジン液は、100円ショップなどでも手軽に購入できますよ。
素朴な押し花でずっと手元に
また、カーネーションを手元に残したい場合は、押し花にするのもおすすめ。
押し花づくりには、新鮮なカーネーションを使います。カーネーションの花びらの水分を丁寧に取り除いた後、ティッシュなどで両面を包み込むように挟み、さらに両面から硬い板などで挟みます。
ラップで包んで固定し、冷暗所に1週間ほど置いておけば完成です!
本のしおりとして使ったり、ちょっとした贈り物に添えて渡しても素敵ですね。
今回の記事では、カーネーションのドライフラワー作りについて解説しました。
ドライフラワーであれば、カーネーションを長い間飾っておくことができますし、インテリアやアクセサリーなど、アレンジアイデアも豊富です。
意外なほど簡単に挑戦できるカーネーションのドライフラワー作りに、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。